iDeCoの仕組みと令和8年12月からの変更点|加入年齢・拠出限度額

iDeCoの仕組みと令和8年12月からの変更点|加入年齢・拠出限度額のイメージ 年金と老後

結論(4行)

  • iDeCoは、掛金が全額所得控除になる私的年金制度
  • 令和8年12月(2027年1月引き落とし分)から、拠出限度額が引き上げられる予定
  • 同時に 加入可能年齢が70歳未満まで拡大される予定(一定の要件あり)
  • 税制メリットがある一方、原則60歳まで引き出せないなどの制約もある

iDeCo(個人型確定拠出年金)は、自分で掛金を出し、自分で運用商品を選んで老後の資産を 準備する私的年金制度です。令和8年12月から、制度が大きく変わる予定です。 厚生労働省の 資料にもとづいて、仕組みと変更点を整理します。

iDeCoの3つの税制優遇

税制上のメリット

  1. 掛金が全額所得控除になる(小規模企業共済等掛金控除)
  2. 運用益が非課税になる(通常は運用益に約20%課税されるが、iDeCoでは非課税で再投資される)
  3. 受け取るときも控除がある(一時金は退職所得控除、年金として受け取る場合は公的年金等控除)

掛金を出している間は、毎年の所得税・住民税の負担が軽くなります。 掛金の全額が所得控除の 対象になるためです。iDeCoの掛金は保険料控除申告書の 「小規模企業共済等掛金控除」の欄で申告します。

拠出限度額が引き上げられる(令和8年12月から)

拠出限度額の変更(月額)

  • 自営業者(第1号被保険者):68,000円 → 75,000円(国民年金基金と合わせて)
  • 会社員(企業年金なし):23,000円 → 62,000円
  • 会社員(企業年金あり)・公務員:企業年金等と合わせて 62,000円 まで(内訳は加入している企業年金の掛金額によって人ごとに異なる)

施行は令和8年12月(2027年1月引き落とし分)からの予定です。 手続きが必要な場合があるため、 変更を希望する場合は加入している運営管理機関に確認が必要です。

加入可能年齢が70歳未満まで拡大される(令和8年12月から)

加入可能年齢の変更

  • 現行:国民年金の被保険者であることが基本要件(65歳未満が中心)
  • 改正後:60歳以上70歳未満の方も、一定の要件(iDeCo加入者・運用指図者であった、企業年金からの資産移換者など)を

満たせば加入・継続が可能

  • 経過措置:施行から3年程度は、上記の要件を満たさない60歳以上70歳未満の方も新規加入が可能

50歳の人がiDeCoを始めても、70歳まで最大20年間、掛金を拠出できるようになる計算です。

見落とされがちな制約・デメリット

税制メリットが強調されがちですが、制約も同じ重さで理解しておく必要があります。

知っておくべき制約

  • 原則60歳まで引き出せない — 老後の資産形成を目的とした制度のため、途中で急にお金が必要になっても引き出せません
  • 通算加入者等期間が10年に満たないと、受給開始年齢がさらに遅くなる(加入期間が短いほど、60歳より後ろにずれる)
  • 口座管理手数料がかかる — 加入時・毎月の手数料は運営管理機関によって異なります
  • 運用商品によっては元本割れの可能性がある — 投資信託などで運用する場合、運用結果によっては拠出した金額を下回ることがあります
  • 受取時には課税される場合がある — 退職所得控除・公的年金等控除の範囲を超える部分には課税されます

iDeCoは「掛金を出している間」の税制メリットと、「60歳まで引き出せない」という拘束性が セットになった制度です。 どちらか一方だけを見て判断しないよう注意してください。

まとめ

  • iDeCoは掛金が全額所得控除、運用益非課税、受取時にも控除がある私的年金制度
  • 令和8年12月から拠出限度額が引き上げ予定(自営業75,000円、企業年金なしの会社員62,000円など)
  • 同時に加入可能年齢が70歳未満まで拡大予定
  • 原則60歳まで引き出せない、手数料がかかる、元本割れの可能性があるという制約もある

関連記事

出典

本記事は2026年9月6日時点で公表されている内容にもとづく制度の説明です。特定の金融商品や運営管理機関を推奨するものではありません。加入手続きや掛金の変更は運営管理機関に、税制上の取り扱いは所轄の税務署にご確認ください。

よくある質問

iDeCoは誰でも加入できますか?

現行制度では、国民年金の被保険者であることが基本要件です。令和8年12月からの改正後は、一定の要件を満たせば60歳以上70歳未満の方も加入・継続できるようになる予定です。

iDeCoの掛金はいつでも引き出せますか?

引き出せません。老後の資産形成を目的とした制度のため、原則として60歳になるまで引き出せません。ただし、通算加入者等期間が10年に満たない場合は、受給開始年齢がさらに遅くなります。

手数料はかかりますか?

かかります。加入時の手数料、毎月の口座管理手数料など、金融機関に支払う費用があります。金額は運営管理機関によって異なります。

iDeCoに加入すれば必ず得をしますか?

一概には言えません。掛金の所得控除など税制上のメリットがある一方、原則60歳まで引き出せない拘束性、手数料、運用商品によっては元本割れの可能性があります。制度の仕組みとメリット・デメリットの両方を理解したうえで、加入するかどうかはご自身で判断してください。

タイトルとURLをコピーしました