共働きのご家庭で、いちばん多い勘違いがこれです。
限度額は合算できません
ふるさと納税の限度額は個人ごとに決まります。夫の限度額が余っていても、妻がその分を使うことはできません。
世帯としての寄附額を最大にしたいなら、それぞれが自分の限度額まで、自分の名義で寄附してください。
なぜ合算できないのか
ふるさと納税の控除は、寄附した本人の所得税と住民税から行われます。
夫が寄附すれば夫の税金から、妻が寄附すれば妻の税金から引かれます。別々の人の税金なので、枠を融通する仕組みがありません。
たとえば、こうなります。
| 夫 | 妻 | 世帯合計 | |
|---|---|---|---|
| 限度額 | 8万円 | 4万円 | 12万円 |
| 夫だけが12万円寄附 | 8万円まで有効 | 使われず | 8万円ぶんだけ有効 |
| それぞれ限度額まで | 8万円 | 4万円 | 12万円すべて有効 |
夫にまとめると、妻の4万円分の枠が丸ごと余ります。 そして夫の超過分4万円は全額自己負担です。
名義と支払いをそろえてください
ここで失敗する人が多いところです
寄附を申し込む人と、実際にお金を払う人は、同じである必要があります。
- 妻の名義で申し込んで、夫のクレジットカードで支払う … 控除が受けられないことがあります
- 夫の名義で申し込んで、妻の口座から振り込む … 同上
ポータルサイトのアカウントを夫婦で共有していると、うっかり起きます。申込画面の氏名と、決済に使うカードの名義をそろえてください。
家族カードも同様です。家族カードの名義は使用者本人ですが、引き落とし口座は契約者のものです。自治体によって扱いが分かれるため、確実を期すなら本人名義のカードか、本人名義の口座からの振込を使ってください。
住所も本人のものを
申込時に入力するもの
- 氏名 … 寄附する本人(控除を受ける人)
- 住所 … 住民票の住所。1月1日時点の住所地に住民税を納めるため
- 支払い … 本人名義
住所が違うと、自治体が住民税の情報と突き合わせられず、控除の手続きが止まります。
ワンストップ特例も別々に出します
ワンストップ特例の申請書は、寄附した人ごとに、寄附先ごとに提出します。
夫が3自治体、妻が2自治体に寄附したなら、合計5通を、それぞれの名前で出します。夫がまとめて書くことはできません。
5自治体を超えると使えません
ワンストップ特例が使えるのは、1年間に寄附した自治体が5つ以内の場合です。これも1人あたりで数えます。
夫が5自治体、妻が5自治体なら、それぞれがワンストップ特例を使えます。世帯で10自治体でも問題ありません。
詳しくはワンストップ特例が使えない人・無効になるケースをご覧ください。
どちらが多く寄附すべきか
「収入が多いほうにまとめる」は、限度額を使い切るという観点では不利です。
ただし、次の場合は考え方が変わります。
| 状況 | 考え方 |
|---|---|
| 一方が扶養に入っている | 限度額がごく小さい。無理に寄附しない |
| 一方が育休中 | 同上。育休中と復帰した年のふるさと納税 |
| 一方が住宅ローン控除の1年目 | 確定申告が必要になり、併用に注意が要る |
| 一方が医療費控除を申告する | 限度額が下がる。確定申告になるためワンストップ特例が無効に |
それぞれの限度額を、それぞれの事情で計算してください。 限度額シミュレーターは1人分ずつ計算するものなので、夫婦で2回使ってください。
年末に申し込むときの注意
寄附がその年の分になるかどうかは、自治体が寄附金を受領した日で決まります。申し込んだ日ではありません。
決済の方法によって、年内に間に合う締切が変わります。
一般に、間に合いやすい順
- クレジットカード決済 … 決済が完了した時点。年末ぎりぎりまで対応するポータルが多い
- コンビニ払い・ペイジー … 支払いを済ませた日
- 銀行振込 … 自治体に着金した日。年末年始の休業をまたぐと翌年扱い
具体的な締切は自治体とポータルサイトごとに違います。 12月は各サイトが「年内受付の締切」を案内するので、必ずそちらを確認してください。 ここに日付を書くと、年によって外れます。
12月は混み合います
返礼品の在庫切れ、決済の集中、自治体側の処理の遅れが重なります。11月中に済ませておくと、選択肢も余裕も違います。
まとめ
共働きの4か条
- 限度額は合算できない。 それぞれ自分の枠まで
- 名義と支払いをそろえる。 家族カードは避けるのが無難
- ワンストップ特例は1人ずつ5自治体まで。 世帯で10でも可
- 年末は受領日で決まる。 締切はポータルの案内を見る
よくある質問
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出典
本記事は2026年9月8日時点で公表されている内容に基づいています。年内受付の締切や決済方法の扱いは自治体・ポータルサイトごとに異なります。個別の控除の適用は、所轄の税務署またはお住まいの市区町村にご確認ください。
よくある質問
共働きの場合、夫婦の限度額を合算できますか?
できません。ふるさと納税の限度額は個人ごとに決まります。夫の限度額が余っていても、妻がその分を使うことはできません。それぞれが自分の限度額の範囲内で寄附してください。
妻の名義で申し込んで夫のクレジットカードで払ってもいいですか?
避けてください。寄附者と支払者が違うと、控除が受けられないことがあります。申込者の名義と支払い方法の名義をそろえてください。
収入が多いほうにまとめたほうが得ですか?
世帯の合計寄附額を増やしたいなら、それぞれが自分の限度額まで寄附するのが最大です。一方にまとめると、もう一方の限度額が使われずに終わります。
配偶者控除を受けている場合はどうなりますか?
扶養に入っている側は所得が少ないため、限度額もごく小さくなります。ゼロに近い場合もあるため、計算してから寄附してください。


