結論(3行)
- 令和8年分の年末調整は 申告書の様式が変わり、控除額も引き上げられている
- 変更が反映されるのは 12月の年末調整から。11月までの給与は変わらない
- やることは例年と同じ3ステップ。変わったのは「基準になる金額」だけ
年末調整のシーズンが近づくと、毎年「何を書けばいいんだっけ」となります。 今年はそれに加えて、令和8年度税制改正で控除額そのものが変わりました。
この記事では、令和8年分で「何が変わって、何が変わっていないか」だけを短く確認できるようにしました。 書類ごとの詳しい記入例は、それぞれの記事にリンクしています。
変わったこと・変わっていないこと
変わったこと
- 基礎控除:最大104万円に(本則62万円+特例42万円。合計所得489万円以下の場合)
- 給与所得控除の最低保障額:74万円に(本則69万円+特例5万円)
- 扶養親族・配偶者の所得要件:58万円以下 → 62万円以下に
- 申告書の様式:基礎控除申告書・配偶者控除等申告書などを含む様式が前年分から変更
変わっていないこと
- 年末調整という手続きの流れ自体:申告書を書いて提出するという基本は同じ
- 令和8年11月までの給与の源泉徴収額:新しい控除額はまだ反映されていない
- 住宅ローン控除・生命保険料控除など、他の控除の申告方法:従来どおり
控除額が変わった詳しい内訳は、年収の壁は178万円へにまとめています。 「なぜ12月の給料だけ増えて見えるのか」は別記事で解説しています。
自分はどの書類の、どこを書くのか

様式が変わったって言われても、どこを直せばいいのか分からないよ。

全部を読む必要はありません。自分に関係のある欄だけを先に見つけてしまえば、あとは去年と同じ作業です。
年末調整でいちばん多い迷いは「この紙、自分は書く必要があるのか」です。何枚も配られて、どれが自分に関係するのか分かりません。
下で選ぶと、記入する欄だけが出ます。
令和8年分(2026年)の様式を前提としています。会社によって配られる書類や記入方法が異なることがあります。最終的には勤務先の案内に従ってください。
提出する書類は3種類(様式は1枚にまとまっている)
令和8年分の年末調整で提出する主な申告書は、次の3つです。国税庁の様式では、これらが 1枚の用紙(兼用様式) にまとまっています。
提出する申告書
- 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書 — 扶養家族の情報。記入例つきの解説はこちら
- 給与所得者の基礎控除申告書 兼 給与所得者の配偶者控除等申告書 兼 給与所得者の特定親族特別控除申告書 兼 所得金額調整控除申告書 — 自分と配偶者・特定の親族の所得を申告する書類
- 給与所得者の保険料控除申告書 — 生命保険料・地震保険料・社会保険料などの控除。記入例つきの解説はこちら
2番目の書類が、名前のとおり4つの申告を1枚で兼ねる様式です。ここが令和8年分から変更されています。 書き方の詳しい手順は【記入例つき】基礎控除申告書・配偶者控除等申告書の書き方 にまとめました。
記入前に確認しておく3つの数字
書類を書く前に、次の3つを確認しておくと迷いません。
書く前の確認事項
- 自分の今年の合計所得金額(見込み) — 基礎控除申告書に使う
- 配偶者がいる場合、配偶者の今年の合計所得金額(見込み) — 配偶者控除等申告書に使う
- 19歳以上23歳未満の子など、特定親族に該当する人がいるか — 特定親族特別控除申告書に使う
給与収入だけの人であれば、年収から次の早見表で当てはめられます(年収の壁を1枚の表で にさらに詳しい表があります)。
| 年収の目安 | 何が起きるか |
|---|---|
| 136万円 | 配偶者控除・扶養控除の対象から外れる(配偶者は配偶者特別控除へ) |
| 178万円 | 本人に所得税がかかり始める |
この記事の先にあるもの
詳しくはこちら
- 控除額が変わった理由と内訳 → 年収の壁は178万円へ
- なぜ12月の給与だけ手取りが増えるのか → 令和8年12月の給与だけ手取りが増える理由
- 扶養控除等申告書の記入手順 → 【記入例つき】扶養控除等申告書の書き方
- 基礎控除・配偶者控除等申告書の記入手順 → 【記入例つき】基礎控除申告書・配偶者控除等申告書の書き方
- 保険料控除申告書の記入手順 → 【記入例つき】保険料控除申告書の書き方
- 年末調整が終わった後にもらう書類の見方 → 源泉徴収票の見方
- 住宅ローン控除を年末調整でやる方法 → 証明書方式と調書方式の解説はこちら
- 医療費控除は年末調整でできない → 医療費控除の対象になるもの・ならないもの完全リスト
- 年収の壁の全体像 → 年収の壁を1枚の表で
- 給与天引きの財形貯蓄はいま見直しの議論中 → 財形貯蓄の非課税枠550万円は32年動いていない
まとめ
- 控除額が上がり、申告書の様式も変わった。ただし年末調整の基本の流れは同じ
- まず自分と配偶者・特定親族の合計所得金額(見込み)を確認する
- 変更の反映は12月から。11月までの給与では何も起きない

様式は変わりましたが、やることの中身はほとんど去年と同じです。数字の見込みを3つ用意しておけば、あとは埋めるだけになります。
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出典
本記事は2026年9月6日時点で公表されている内容に基づいています。申告書の様式・提出方法は勤務先の指示に従ってください。個別の判断は所轄の税務署にご確認ください。
よくある質問
年末調整の申告書はいつまでに提出すればいいですか?
勤務先が定める期限までです。多くの企業では11月中に提出を求められます。具体的な期限は勤務先の総務・人事担当にご確認ください。
申告書の様式が変わったと聞きましたが、去年の書式のまま出しても大丈夫ですか?
国税庁のページで様式が前年分から変更されている旨が案内されています。勤務先から配布される最新の様式を使ってください。
何を準備すればいいですか?
本人および配偶者・扶養親族の年間の所得(見込み)を把握しておくことです。給与収入のみの場合は源泉徴収票や給与明細で年収を確認し、本記事内の年収換算表と照らし合わせてください。

