先に結論
- 会社員の還付申告で全員に要るのは3つです。源泉徴収票(申告書を作るのに使う。添付は不要)、マイナンバーと本人確認書類、還付金を受け取る本人名義の口座
- そのうえで、受ける控除ごとに書類を足します。 医療費は明細書、ふるさと納税は受領証明書か年間の証明書、住宅ローン控除の1年目は計算明細書と登記・契約の書類、雑損控除は災害などに関係した支出の領収書
- 年末調整で受けた控除の証明書は、付け直さなくてかまいません。 用意するのは、年末調整で出し忘れた分だけです
- e-Taxなら、本人確認書類は要りません。 証明書の多くも、内容を入力して送れば提出を省けます。ただし原則5年間は捨てずに残します
- 書面で出すときは、証明書を「添付書類台紙」に貼るなどして申告書と一緒に出します
- 令和8年分の還付申告は2027年1月1日から5年間出せます。確定申告の期間は2027年2月16日(火)〜3月15日(月)です

医療費控除やふるさと納税、住宅ローン控除の1年目。会社員が確定申告をする理由はいろいろですが、用意する書類は「全員に要るもの」と「控除ごとのもの」に分けると、漏れが減ります。
この記事は、令和7年分の国税庁の確定申告の手引き(令和8年分は2026年10月時点で未公開)とタックスアンサーをもとに、何を用意して、何を出し、何を手元に残すかを一覧にします。そもそも申告が要るかどうかは会社員の確定申告が必要な人・不要な人で先に確かめてください。
全員に要るもの
| 書類 | 何に使うか | 書面で出す | e-Taxで出す |
|---|---|---|---|
| 給与所得の源泉徴収票(2か所以上から給与があれば全部) | 給与の収入・源泉徴収税額・年末調整で受けた控除を申告書に写す | 添付も提示も不要 | 不要。勤務先が条件を満たせばマイナポータル連携で取り込める |
| マイナンバーと本人確認書類 | 申告書にマイナンバーを書く。正しい番号の持ち主かを税務署が確かめる | 提示か写しの添付が必要 | 不要(電子証明書で確認する) |
| 還付金を受け取る口座 | 申告書の「還付される税金の受取場所」に書く | 本人の氏名だけの口座 | 同じ |
出典:令和7年分確定申告の手引き「申告書に添付・提示する書類」、国税庁「本人確認に関するFAQ」Q1-1、e-Tax「第三者作成書類の添付省略の制度」、確定申告期に多いお問合せ事項Q&A Q43〜Q45
本人確認書類の組み合わせ
書面で出すときは、次のどちらかを用意します(令和7年分の手引き)。
- マイナンバーカード 1枚(写しを付けるなら表と裏の両方)
- 番号確認書類(通知カード〈記載事項が住民票と一致する場合〉、マイナンバー入りの住民票の写しなど)+身元確認書類(運転免許証、公的医療保険の資格確認書、パスポートなど)
配偶者や扶養親族の本人確認書類は要りません。公的医療保険の資格確認書の写しを付けるときは、保険者番号と被保険者等記号・番号を読めないように塗りつぶします。
還付の口座で気をつけること
国税庁のQ&A(Q43・Q44)は、口座名義に屋号が入ると振り込めないこと、一部のインターネット専用銀行には振り込めないこと、ゆうちょ銀行は記号番号を書くことを挙げています。マイナポータルで公金受取口座を登録している人は、申告書の「公金受取口座の利用」欄に丸を付ければ、口座番号を書かずに済みます(Q45)。詳しくは還付金はいつ戻る?にまとめています。
控除ごとに用意する書類
ここが本題です。令和7年分の手引きの「添付」「添付又は提示」の区分に沿って並べます。
| 控除 | 用意する書類 | 書面で出すとき | e-Taxで出すとき |
|---|---|---|---|
| 医療費控除 | 医療費控除の明細書。医療費のお知らせ(6項目がそろったもの)があればそれも | 明細書を添付。お知らせを使うなら原本を添付(保険者番号等は塗りつぶす) | 明細書に入力して送信。領収書は5年保存 |
| セルフメディケーション税制 | セルフメディケーション税制の明細書。健診などの「一定の取組」の書類は手元に | 明細書を添付 | 明細書に入力して送信 |
| ふるさと納税(寄附金控除) | 自治体の寄附金受領証明書、または特定事業者(ふるさと納税サイトの運営会社)の寄附金控除に関する証明書(年間の合計) | 添付か提示 | 内容を入力するか、データ(XML)を添付して送信。証明書は5年保存 |
| ふるさと納税以外の寄附 | 寄附先の受領証。特定公益増進法人などへの寄附はその証明書の写し、政治献金は選挙管理委員会等の確認印のある書類 | 添付か提示 | 寄附金控除の証明書は入力して送信できる |
| 住宅ローン控除(1年目) | 住宅借入金等特別控除額の計算明細書、家屋(と土地)の登記事項証明書(不動産番号の記載で代えられる)、契約書の写し、借入金の年末残高等証明書(調書方式なら不要)、性能の証明書、補助金の額が分かる書類など | 計算明細書と書類を添付 | 計算明細書は入力。添付書類はPDF(イメージデータ)で送るか郵送で別に出す(令和7年分の作成コーナーの案内) |
| 雑損控除(災害・盗難など) | 災害などに関係したやむを得ない支出(取壊し・片付けなど)の領収書 | 添付か提示 | 雑損控除の証明書は入力して送信できる |
| 年末調整で出し忘れた控除(生命保険料・地震保険料・社会保険料・iDeCoなど) | それぞれの控除証明書 | 添付か提示 | 入力して送信できる |
出典:令和7年分確定申告の手引き「申告書に添付・提示する書類」、タックスアンサーNo.1150・No.1110・No.1211-1、e-Tax「第三者作成書類の添付省略の制度」
控除ごとの細かい書き方は、それぞれの記事に任せます。
- 医療費控除の明細書:医療費控除の明細書の書き方|医療費通知とマイナポータルを使うと早い
- ふるさと納税:ふるさと納税の確定申告のやり方
- ふるさと納税以外の寄附:ふるさと納税以外の寄附で税金は戻る?
- 住宅ローン控除の1年目:住宅ローン控除1年目の確定申告|必要書類と、つまずく所
- 雑損控除:雑損控除と災害減免法
年末調整で受けた控除は、付け直さない
手引きは、社会保険料控除・小規模企業共済等掛金控除(iDeCo)・生命保険料控除・地震保険料控除などの証明書について、給与所得者がすでに年末調整でその控除を受けている場合は、添付も提示も不要としています。年末調整の分は源泉徴収票に載っているので、その数字を申告書に写すだけです。
用意するのは、年末調整に間に合わなかった証明書(10月以降に始めたiDeCoの証明書、出し忘れた生命保険料の証明書など)だけです。

ふるさと納税のサイトの証明書と、自治体から届いた受領証明書。両方あるけど、両方入れるの?

同じ寄附が2回入ってしまいます。サイトの年間の証明書に載っている寄附は、自治体の受領証明書を外します。サイトを通さずに直接申し込んだ寄附だけ、受領証明書で足します。
雑損控除は、罹災証明書もそろえておく
No.1110が雑損控除で添付か提示を求めているのは、災害等関連支出の領収書です。これとは別に、国税庁は災害減免法を使うときの被害の割合の目安として、罹災証明書の添付か提示を求めています。どちらが有利かは申告のときに比べるので、両方をそろえておくと迷いません(雑損控除と災害減免法)。
e-Taxと書面で、何が違うか
| e-Tax(自宅などから送信) | 書面(郵送・税務署へ持参) | |
|---|---|---|
| 本人確認書類 | 不要 | 提示か写しの添付 |
| 証明書・医療費のお知らせなど | 内容を入力して送れば提出を省ける(対象の書類に限る) | 「添付書類台紙」に貼るなどして申告書と一緒に出すか、提出のときに提示 |
| 源泉徴収票 | 不要 | 不要 |
| 省いた書類の保存 | 原則、法定申告期限から5年。求められて出さないと、添付がなかったものとして扱われる | 医療費の領収書など、出さなかった書類は5年 |
| 還付までの目安(2月・3月の申告期間中) | 3週間程度で処理 | 支払手続におおむね1か月から1か月半程度 |
| 必要なもの | マイナンバーカードと、マイナンバーカードを読めるスマホかICカードリーダライタ | 申告書の用紙(作成コーナーで作って印刷も可) |
出典:e-Tax「第三者作成書類の添付省略の制度」、令和7年分確定申告の手引き、国税庁「本人確認に関するFAQ」、確定申告期に多いお問合せ事項Q&A Q41
e-Taxで入力して提出を省ける書類は、e-Taxの案内に一覧があります。医療費のお知らせ、社会保険料・小規模企業共済等掛金・生命保険料・地震保険料・寄附金控除の証明書、雑損控除の証明書、住宅ローン控除の2年目以降の年末残高証明書などです。住宅ローン控除の1年目の添付書類は、この一覧に入っていません。
e-Taxで送る手順はスマホで確定申告する手順にまとめています。ID・パスワード方式は令和7年10月1日に新規の発行が止まっているので、これから始める人はマイナンバーカード方式です。
e-Taxでも「3週間程度」から外れる場合
国税庁のQ&A(Q41)は、e-Taxで出しても、訂正申告などで同じ人の申告が複数あるとき、書類に不備があるとき、書面で別送する書類があるときは、3週間程度の処理の対象外としています。住宅ローン控除の1年目で書類を郵送する人は、この点も頭に置いておきます。
申告の前にそろえるチェックリスト
上から順に、自分に当てはまるものだけ印を付けていきます。
全員がそろえるもの
チェックは、このブラウザの中だけに残ります(送ったり保存したりはしません)。
受ける控除ごとにそろえるもの
チェックは、このブラウザの中だけに残ります(送ったり保存したりはしません)。
出したあとに残すもの
チェックは、このブラウザの中だけに残ります(送ったり保存したりはしません)。
令和8年分の確定申告の予定(会社員の還付申告)
- 2027年1月1日令和8年分の還付申告を出せるようになる日Googleカレンダーに追加
- 2027年2月16日確定申告の期間が始まる日Googleカレンダーに追加
- 2027年3月15日確定申告の期限(納税が要る人。還付申告だけなら、この後も出せる)Googleカレンダーに追加
- 2031年12月31日令和8年分の還付申告を出せる最後の日(5年)Googleカレンダーに追加
「まとめて」は iPhone・Outlook などのカレンダーに入ります。前日の朝9時に知らせが出ます。日付は記事を書いた時点の決まりです。
申告期間は、国税庁No.2020の「原則として、その年の翌年2月16日から3月15日まで」を令和8年分に当てはめたものです。還付申告は、確定申告期間とは関係なく翌年1月1日から5年間出せます(No.2030)。過去の年分をさかのぼる手順は還付申告は5年さかのぼれるにあります。
まとめ
- 全員に要るのは、源泉徴収票(添付は不要)、マイナンバーと本人確認書類、本人名義の還付の口座
- 控除ごとに書類を足す。医療費は明細書、ふるさと納税は受領証明書か年間の証明書、住宅ローン控除の1年目は計算明細書と登記・契約などの書類、雑損控除は支出の領収書
- 年末調整で受けた控除の証明書は付け直さない。出し忘れた分だけ用意する
- e-Taxなら本人確認書類は不要。証明書の多くは入力で提出を省けるが、原則5年は残す
- 住宅ローン控除の1年目の書類は、e-Taxの入力による省略の一覧に入っていない
- 令和8年分の還付申告は2027年1月1日から2031年12月31日まで出せる
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出典
- 国税庁 令和7年分 確定申告の手引き「申告書に添付・提示する書類」
- 国税庁「本人確認に関するFAQ」
- e-Tax「第三者作成書類の添付省略の制度」
- 国税庁 タックスアンサー No.1150 一般的な寄附金控除
- 国税庁 タックスアンサー No.1110 災害や盗難などで資産に損害を受けたとき(雑損控除)
- 国税庁 タックスアンサー No.1211-1 住宅の新築等をし、令和4年以降に居住の用に供した場合(住宅借入金等特別控除)
- 国税庁 タックスアンサー No.2030 還付申告
- 国税庁 タックスアンサー No.2020 確定申告
- 国税庁「確定申告期に多いお問合せ事項Q&A【税金の還付】」
本記事は2026年10月24日時点で公表されている内容(国税庁タックスアンサーは令和8年4月1日現在法令等、確定申告の手引きは令和7年分)に基づいています。令和8年分の確定申告の手引き・作成コーナーは、まだ公表されていません。個別の判断は、所轄の税務署にご確認ください。
よくある質問
源泉徴収票は確定申告書に付けますか?
付けません。平成31年4月1日以後、給与所得の源泉徴収票は申告書への添付も提示も不要です。ただし申告書を作るときに数字を写すので、手元に用意します。
本人確認書類は何が要りますか?
書面で出すときは、マイナンバーカード(写しなら表と裏)か、番号確認書類(マイナンバー入りの住民票の写しなど)と身元確認書類(運転免許証など)の組み合わせを、提示するか写しを添付します。自宅などからe-Taxで送るなら、電子証明書で本人確認をするため不要です。
e-Taxで出すと、証明書や領収書は捨ててもいいですか?
捨てません。ふるさと納税の受領証明書や生命保険料の証明書などは、内容を入力して送れば提出を省けますが、原則として法定申告期限から5年間、税務署から提示や提出を求められることがあります。応じないと、添付がなかったものとして扱われます。
年末調整で受けた生命保険料控除の証明書も、もう一度付けますか?
付けません。国税庁の手引きは、給与所得者がすでに年末調整で受けている控除は、証明書の添付や提示が不要としています。年末調整で出し忘れた控除だけ、その証明書を用意します。
還付金の口座は何でもいいですか?
申告する本人の氏名だけの口座にします。屋号が入った口座には振り込めません。一部のインターネット専用銀行には振り込めないとされています。マイナポータルで公金受取口座を登録していれば、申告書の「公金受取口座の利用」欄に丸を付けて口座番号の記入を省けます。



