先に結論
- 医療費控除とセルフメディケーション税制はどちらか一方です。併用できず、申告書を出したあとは選び直せません
- 分かれ目は、対象の市販薬「以外」の医療費です。総所得金額等が200万円以上なら、これが88,000円未満のとき、セルフメディケーション税制の控除額が大きくなります(対象医薬品の購入が12,000円超10万円以下の場合)
- 総所得金額等が200万円未満の人は、分かれ目が下がります。 150万円なら63,000円、100万円なら38,000円です。同じ医療費でも、所得しだいで逆転します
- 戻る税金は「控除額×所得税率(復興特別所得税を含む)」と「控除額×約10%(翌年度の住民税)」が目安です。セルフメディケーション税制の上限88,000円でも、所得税率10%の人で約1万7,800円です
- セルフメディケーション税制を選べるのは、その年に健康診断や予防接種などの「一定の取組」をした人だけです。取組は12月31日までの分が数えられます
- 令和9年1月からは、胃腸薬や検査キットなどに対象が広がります。令和8年分(2027年2〜3月の申告)は、いまの制度で計算します
- 分かれ目と計算例は、国税庁の計算式から出した当方計算です。2026年10月17日時点の公表内容によります
ドラッグストアのレシートに、小さな印が付いた行があります。セルフメディケーション税制の対象の市販薬です。年末が近づくと「医療費控除とどっちが得なのか」が気になってきます。
この記事は、どちらを選ぶかに絞ります。何が医療費控除の対象になるかは医療費控除の対象になるもの・ならないもの完全リストに、明細書の書き方と申告の手順は医療費控除の確定申告|明細書の書き方と、セルフメディケーション税制との選び方にまとめています。
2つの違いを1つの表で
セルフメディケーション税制は、医療費控除の特例です。国税庁の資料では、通常の医療費控除と並べて「選択適用」と書かれています(No.1129)。
| 通常の医療費控除 | セルフメディケーション税制 | |
|---|---|---|
| 計算に入る支出 | 治療・療養のための医療費(診療費、処方薬、治療のための市販薬、通院の交通費など) | 対象医薬品(スイッチOTC医薬品など)の購入費だけ |
| 誰の分か | 自分と、生計を一にする配偶者・親族の分(自分が払ったもの) | 同じ |
| 足切り | 10万円(総所得金額等が200万円未満の人は、総所得金額等の5%) | 12,000円 |
| 控除の上限 | 200万円 | 88,000円 |
| 保険金などで補てんされる分 | 差し引く | 差し引く |
| 使える人 | 医療費を払った人 | その年に「一定の取組」をした人(申告する本人) |
| 申告書に付けるもの | 医療費控除の明細書 | セルフメディケーション税制の明細書 |
出典は国税庁No.1120・No.1129・No.1122です。どちらも年末調整では受けられず、確定申告(または住民税の申告)で受けます。
スイッチOTC医薬品は、医師が処方する薬から、薬局で買える市販薬に転用されたものです。対象かどうかは、薬の包装の識別マークか、レシートの印で確かめます(No.1129)。厚生労働省は対象品目の一覧を毎月1日に更新しています(Q&A Q33)。
分かれ目は「対象の市販薬以外の医療費」
2つの式を並べる
控除額の式は、次のとおりです。
通常の医療費控除 =(対象医薬品以外の医療費+対象医薬品の購入費)−足切り(最高200万円)
セルフメディケーション税制 = 対象医薬品の購入費 − 12,000円(最高88,000円)
治療のために買った対象医薬品は、通常の医療費控除にも入ります(No.1122)。両方の式に同じ購入費が入るので、差を決めるのは対象医薬品以外の医療費と足切りの大きさです。
総所得金額等が200万円以上で、対象医薬品の購入が12,000円を超え10万円以下なら、対象医薬品以外の医療費が88,000円未満のとき、セルフメディケーション税制のほうが控除額は大きくなります。この比べ方は申告の手順の記事でも説明しているので、ここでは、そこから外れる2つの場合を書きます。
いずれも国税庁が示している基準ではなく、No.1120とNo.1129の式から当方で出したものです。金額はすべて、保険金などで補てんされる分を引いたあとの額で比べます。
総所得金額等が200万円未満だと、分かれ目が下がる
通常の医療費控除の足切りは、総所得金額等が200万円未満の人は総所得金額等の5%です(No.1120)。足切りが小さくなると、通常の医療費控除が有利になる範囲が広がります。
対象医薬品の購入が12,000円を超え10万円以下のとき、分かれ目は「足切り−12,000円」です。
| 総所得金額等 | 通常の医療費控除の足切り | セルフメディケーション税制のほうが大きくなる「対象医薬品以外の医療費」 |
|---|---|---|
| 200万円以上 | 10万円 | 88,000円未満 |
| 180万円 | 9万円 | 78,000円未満 |
| 150万円 | 7万5,000円 | 63,000円未満 |
| 100万円 | 5万円 | 38,000円未満 |
| 24万円以下 | 1万2,000円以下 | なし(通常の医療費控除が同じか大きい) |
総所得金額等は、年収ではありません。給与だけの人は、源泉徴収票の「給与所得控除後の金額」です。令和8年分の給与所得控除(No.1410)で計算すると、年収がおよそ297万円未満の人は、総所得金額等が200万円未満になります。パートで働く人や、年金を受け取っている親の申告で、この表が効いてきます。
足切りは、申告する人の総所得金額等で決まります。夫婦で所得が違えば、同じ医療費でも有利な控除が変わることがあります。

じゃあ、所得の低いほうの申告に医療費をまとめればいいの?

そう単純ではありません。医療費控除は実際に払った人が受けるものです。それに、所得が低い人は税率も低いので、控除額が増えても戻る税金が増えるとは限りません。
家族の医療費を誰の申告に入れられるか、税率との関係は領収書の箱を開けた夜に書いています。
対象医薬品を10万円を超えて買った年
セルフメディケーション税制の控除は88,000円で頭打ちになります。対象医薬品の購入が10万円を超えると、超えた分は通常の医療費控除にだけ効きます。
総所得金額等が200万円以上なら、分かれ目は「188,000円−対象医薬品の購入費」です。たとえば対象医薬品を12万円買い、それ以外の医療費が5万円なら、通常の医療費控除は70,000円、セルフメディケーション税制は88,000円です。それ以外の医療費が68,000円を超えると、通常の医療費控除のほうが大きくなります。
予防のための購入は、通常の医療費控除に入らない
通常の医療費控除に入る医薬品は、治療または療養に必要なものです。国税庁は、かぜ薬は医療費になり、ビタミン剤などの予防や健康増進のための医薬品は医療費にならないと例を挙げています(No.1122)。
予防のために買った対象医薬品があると、通常の医療費控除の式からはその分が抜けます。セルフメディケーション税制の式は購入費をそのまま使うので、その分だけセルフメディケーション税制が有利になります。
所得別の計算例(当方計算)
同じ医療費でも、所得で答えが変わる
対象医薬品を3万円、それ以外の医療費(家族の通院や歯科)を6万円払った人で比べます。
| 総所得金額等 | 通常の医療費控除 | セルフメディケーション税制 | 控除額が大きいほう |
|---|---|---|---|
| 400万円 | 0円(9万円−10万円) | 18,000円 | セルフメディケーション |
| 150万円 | 15,000円(9万円−7万5,000円) | 18,000円 | セルフメディケーション |
| 100万円 | 40,000円(9万円−5万円) | 18,000円 | 通常の医療費控除 |
総所得金額等が400万円の人は、医療費の合計が10万円に届かず、通常の医療費控除は0円です。100万円の人は足切りが5万円まで下がるので、通常の医療費控除のほうが大きくなります。
戻る税金にすると、次のとおりです。課税される所得金額は、400万円の人を250万円(所得税率10%)、150万円の人を50万円、100万円の人を40万円(いずれも5%)と置きました。
| 総所得金額等 | 選ぶ控除 | 戻る所得税 | 減る住民税 | 合計 |
|---|---|---|---|---|
| 400万円 | セルフメディケーション 18,000円 | 約1,800円 | 約1,800円 | 約3,600円 |
| 150万円 | セルフメディケーション 18,000円 | 約900円 | 約1,800円 | 約2,700円 |
| 100万円 | 通常の医療費控除 40,000円 | 約2,000円 | 約4,000円 | 約6,000円 |
所得税は控除額×税率に、令和8年分の復興特別所得税2.1%を足した額です(No.2260)。住民税の所得割は税率10%なので(総務省)、控除額の10%を目安にしました。厚生労働省の制度概要も、控除額8,000円の例で住民税800円と示しています。
控除額1万円あたりの戻る額
控除額が同じでも、戻る額は所得税率で変わります。所得税率は、課税される所得金額で決まります(No.2260)。
| 課税される所得金額 | 所得税率 | 控除1万円あたり(所得税+住民税) | セルフメディケーション税制の上限88,000円なら |
|---|---|---|---|
| 195万円未満 | 5% | 約1,510円 | 約1万3,300円 |
| 195万円以上330万円未満 | 10% | 約2,021円 | 約1万7,800円 |
| 330万円以上695万円未満 | 20% | 約3,042円 | 約2万6,800円 |
| 695万円以上900万円未満 | 23% | 約3,348円 | 約2万9,500円 |
| 900万円以上1,800万円未満 | 33% | 約4,369円 | 約3万8,400円 |
控除で課税される所得金額が税率の境目をまたぐと、少しずれます。住宅ローン控除などで所得税がもともと0円の年は、所得税は戻りません。所得税が戻らない場合の考え方は申告の手順の記事に書いています。
通常の医療費控除が大きくなる例
歯の治療などで医療費がかさんだ年は、話が逆になります。総所得金額等600万円・課税される所得金額420万円(所得税率20%)の人が、対象医薬品を3万円、それ以外の医療費を15万円払った場合です。
- 通常の医療費控除:18万円−10万円=80,000円。戻る所得税は約16,300円、減る住民税は約8,000円
- セルフメディケーション税制:3万円−12,000円=18,000円。戻る所得税は約3,700円、減る住民税は約1,800円
差は控除額で62,000円、戻る税金で約1万8,900円です。対象医薬品以外の医療費が88,000円を超えているので、分かれ目の表のとおりの結果です。
自分の数字で計算する
医療費と所得を入れると、2つの控除額と戻る税金の目安を並べて出します。総所得金額等と所得控除の合計は、源泉徴収票の欄の数字を使えます(見方は源泉徴収票の見方)。
入力した数字は、このページの中だけで計算します。どこにも送信・保存しません。
2026年10月17日時点の国税庁・総務省の公表内容による目安です。セルフメディケーション税制は、その年に健康診断や予防接種などの「一定の取組」をした人だけが選べます。どちらか一方しか選べず、申告書を出したあとは選び直せません。戻る所得税は令和8年分の税率(復興特別所得税2.1%を含む)で、住宅ローン控除などの税額控除は入れていません。住民税は控除額の10%と置いた目安で、実際の額は市区町村の計算で決まります。源泉徴収された所得税がない人は、所得税は戻りません。
セルフメディケーション税制には「一定の取組」が要る
取組に当たるもの
セルフメディケーション税制を選べるのは、その年に健康の保持増進と病気の予防のための「一定の取組」をした人だけです。国税庁は次の6つを挙げています(No.1129)。
- 保険者(健康保険組合、市区町村の国保など)が実施する健康診査(人間ドック、各種健診など)
- 市区町村が健康増進事業として行う健康診査
- 予防接種(定期予防接種、インフルエンザワクチンの予防接種)
- 勤務先で実施する定期健康診断
- 特定健康診査(いわゆるメタボ健診)、特定保健指導
- 市区町村が健康増進事業として実施するがん検診
1つ受けていれば足ります(厚生労働省Q&A Q2)。取組が要るのは申告する本人だけで、家族は問われません(No.1133)。勤務先の採用時健診も当たります(Q&A Q17)。
当たらないもの
- 自分で申し込み、全額自己負担で受けた人間ドックは当たりません(Q&A Q19)。結果を勤務先や保険者に出し、定期健康診断や特定健康診査の結果とみなされれば当たります(同Q20)
- 市区町村が独自の予算で住民サービスとして行う健診は当たりません(同Q2)
- 健診の結果で受けた再検査・精密検査は当たりません(同Q27)
- 健診や予防接種の費用そのものは、控除の対象になりません(No.1129)
取組を示す書類は、申告書に付けなくてかまいません。ただし確定申告期限等から5年間、税務署から提示や提出を求められることがあります(No.1129の注3)。健診の結果通知表や予防接種の領収書を、レシートと一緒に取っておきます。結果通知表に勤務先名や保険者名がないときは、勤務先や保険者に証明を頼むことになります(No.1134、厚生労働省のチャート)。
取組は、セルフメディケーション税制を使う年の1月から12月までの間に行ったものが数えられます(厚生労働省Q&A Q2)。予防接種には、任意で受けるインフルエンザの予防接種も含まれます(No.1133)。

今年は健診に行けてないんだけど、もう間に合わない?

年内に受けた取組があれば、その年の分として数えられます。受けたら、領収書や予防接種済証をレシートと同じ封筒に入れておくと、申告のときに探さずに済みます。
選べるのは1つ、選び直しはできない
医療費がそれなりにあり、対象医薬品も買っている年ほど、「両方使えないのか」という疑問が出てきます。国税庁は、セルフメディケーション税制を選んだ場合についてこう書いています。
また、セルフメディケーション税制の適用を受ける場合には、この特例の対象となる特定一般用医薬品等購入費以外の医療費の額が通常の医療費控除の適用下限額(10万円と総所得金額等の5パーセント相当額のいずれか低い方の金額)を超える場合であっても、通常の医療費控除を併せて受けることはできません。
国税庁No.1131より。申告書を出したあとに、更正の請求や修正申告で選び直すこともできません(同じくNo.1131)。申告書を出す前に両方を計算するのが順番です。
夫婦で別々に選ぶことはできる
同じ世帯でも、それぞれが自分の払った医療費について、どちらの控除で申告するかを選べます。厚生労働省のQ&A(Q13)は、同一世帯に通常の医療費控除で申告する人とセルフメディケーション税制で申告する人がいてもかまわないとしています。ただし、同じ医療費を2人で重ねて控除することはできません。
たとえば、夫が払った歯科の治療費は夫の通常の医療費控除に、妻が払った対象医薬品は妻のセルフメディケーション税制に、という分け方です。妻がセルフメディケーション税制を選ぶには、妻本人が一定の取組をしている必要があります。
令和9年分から変わること
令和8年度税制改正で、セルフメディケーション税制は延長され、対象が広がりました。どれも令和9年1月1日以降の購入(令和9年分の所得税)からの話で、2027年2〜3月に出す令和8年分の申告には関係しません(財務省の大綱)。住民税では令和10年度分から適用されます。
| いま(令和8年分まで) | 令和9年分から | |
|---|---|---|
| 制度の期限 | 令和8年12月31日までの購入 | スイッチOTC医薬品は期限なし。それ以外は令和13年12月31日までの購入 |
| 非スイッチOTC医薬品の対象 | かぜ薬、解熱鎮痛薬、鎮咳去痰薬、外用鎮痛消炎薬、鼻炎用薬、アレルギー用薬 | 左に加えて、胃腸薬、浣腸薬、瀉下薬、痔の薬、生薬を含む鎮咳去痰薬 |
| 検査キット | 対象外 | 排卵日予測検査薬、新型コロナウイルス抗原検査キット、新型コロナ・インフルエンザ抗原検査キットが対象に |
| 薬局製造販売医薬品 | 対象外 | 対象の医薬品と同じ有効成分を含むものが対象に |
出典は、改正後の租税特別措置法第41条の17と厚生労働省Q&A(Q5・Q6)です。痩身や美容に使われる可能性がある一部の漢方製剤は対象から外れます。妊娠検査薬などは対象になりません。
令和8年分で気をつけること
- 令和8年12月31日までに買った対象医薬品は、いまの制度で控除の対象です
- 4つの成分を含む医薬品は、令和8年1月1日以降に買った分から対象外です(厚生労働省Q&A Q6)。成分名は申告の手順の記事に書いています
- 令和9年1月1日以降しばらくは、包装の識別マークの切り替えが続きます。厚生労働省は、レシートの表示を確かめるよう呼びかけています(Q&A Q7)
令和9年からは、胃腸薬や検査キットのレシートも対象になりえます。2027年の年明けから、印の付いたレシートを1か所にまとめておくと、2028年の申告で比べやすくなります。
年末までにしておくこと
- ☐ 今年の健診・予防接種の結果通知表や領収書が手元にあるか確かめる(勤務先名・保険者名が載っているか)
- ☐ 印の付いたレシートを集め、対象医薬品の購入額を足す(家族の分で自分が払ったものも)
- ☐ それ以外の医療費の見当をつける。健康保険の「医療費のお知らせ」が使える(使い方の注意は申告の手順の記事)
- ☐ 源泉徴収票が届いたら、総所得金額等と所得控除の合計で上のツールを回す
- ☐ 申告は令和8年分なら2027年2月16日(火)〜3月15日(月)。還付を受けるだけの申告なら、2027年1月1日から5年間出せます
年末調整では、医療費控除もセルフメディケーション税制も受けられません。確定申告が要るかどうかは会社員の確定申告が必要な人・不要な人で確かめてください。
まとめ
- 医療費控除とセルフメディケーション税制はどちらか一方。申告後に選び直せない
- 総所得金額等200万円以上・対象医薬品12,000円超10万円以下なら、対象医薬品以外の医療費88,000円未満でセルフメディケーションの控除額が大きい
- 総所得金額等200万円未満なら、分かれ目は「総所得金額等×5%−12,000円」に下がる。対象医薬品を10万円超買った年は「188,000円−購入費」
- 戻る税金は「控除額×所得税率×1.021」+「控除額×約10%」が目安。上限88,000円でも、所得税率10%の人で約1万7,800円
- セルフメディケーション税制には、本人のその年の「一定の取組」が要る。全額自己負担の人間ドックは原則として当たらない
- 令和9年分から、胃腸薬・検査キットなどに対象が広がる。令和8年分の申告はいまの制度
2つの控除で迷うのは、たいてい「医療費が10万円に届かない年」です。そこで決め手になるのは、印の付いたレシートの合計と、自分の所得の2つだけです。年末にこの2つを並べれば、どちらを選ぶかは計算で決まります。
関連記事
- 医療費控除の対象になるもの・ならないもの完全リスト
- 医療費控除の確定申告|明細書の書き方と、セルフメディケーション税制との選び方
- 領収書の箱を開けた夜|医療費控除と、消えるワンストップ特例
- 会社員の確定申告が必要な人・不要な人|20万円以下でも住民税は申告
- 年金受給者の確定申告不要制度|それでも申告すると税金が戻る人 — 親の医療費がかさんだ年に
- 還付申告は5年さかのぼれる|会社員が取り戻せる典型と、過去分の出し方
- 源泉徴収票の見方|どこを見れば手取りと税額が分かるか
- 高額療養費制度が2026年8月に変わった|新しい上限額と「年間上限」の全体像
出典
- 国税庁 タックスアンサー No.1120 医療費を支払ったとき(医療費控除)
- 国税庁 タックスアンサー No.1122 医療費控除の対象となる医療費
- 国税庁 タックスアンサー No.1129 特定一般用医薬品等購入費を支払ったとき(医療費控除の特例)【セルフメディケーション税制】
- 国税庁 タックスアンサー No.1131 セルフメディケーション税制と通常の医療費控除との選択適用
- 国税庁 タックスアンサー No.1132 セルフメディケーション税制の対象となる特定一般用医薬品等購入費
- 国税庁 タックスアンサー No.1133 健康の保持増進及び疾病の予防への取組を行っている場合
- 国税庁 タックスアンサー No.1134 取組を行ったことを明らかにする書類の具体例
- 国税庁 タックスアンサー No.1410 給与所得控除
- 国税庁 タックスアンサー No.2260 所得税の税率
- 厚生労働省「セルフメディケーション税制(医療費控除の特例)について」(対象品目一覧・事務連絡)
- 厚生労働省「セルフメディケーション税制について」制度概要(令和8年8月7日時点・PDF)
- 厚生労働省「セルフメディケーション税制に関するQ&A」(令和8年8月7日時点・PDF)
- 厚生労働省「一定の取組の証明方法について」(チャート・PDF)
- 厚生労働省掲載 租税特別措置法第41条の17(改正後・令和9年1月1日施行時点・PDF)
- 財務省「令和8年度税制改正の大綱」
- 総務省「個人住民税」
- 横浜市「医療費控除に関するよくある質問」
本記事は2026年10月17日時点で公表されている内容(国税庁タックスアンサーは令和8年4月1日現在法令等)に基づいています。分かれ目と計算例は、公表されている計算式から当方で計算した目安です。令和8年分の確定申告の様式・手引きは、まだ公表されていません。住民税の扱いは市区町村によって異なる場合があります。個別の判断は、所轄の税務署またはお住まいの市区町村の窓口にご確認ください。
よくある質問
医療費控除とセルフメディケーション税制は、どちらが得ですか?
両方の控除額を計算して、大きいほうを選びます。総所得金額等が200万円以上で、対象医薬品の購入費が12,000円を超え10万円以下なら、対象医薬品以外の医療費が88,000円未満のときにセルフメディケーション税制のほうが控除額が大きくなります。どちらか一方しか選べず、申告書を出したあとは選び直せません。
所得が少ないと、比べ方は変わりますか?
変わります。総所得金額等が200万円未満の人は、通常の医療費控除の足切りが10万円ではなく総所得金額等の5%になるため、分かれ目が下がります。たとえば総所得金額等150万円なら足切りは75,000円で、対象医薬品以外の医療費が63,000円以上あれば通常の医療費控除のほうが大きくなります(同額を含む)。
セルフメディケーション税制は誰でも使えますか?
その年に健康診断や予防接種などの「一定の取組」をした人だけが使えます。取組が要るのは申告する本人で、家族は問われません。自分で申し込んで全額自己負担で受けた人間ドックは、原則として取組に当たりません。
戻ってくる税金はいくらですか?
控除額に所得税の税率を掛けた所得税と、控除額の約10%の住民税が減ります。たとえばセルフメディケーション税制の控除額が18,000円で所得税率10%の人なら、所得税が約1,800円、翌年度の住民税が約1,800円で、合わせて約3,600円です(当方計算の目安)。



