企業型DCの上限とマッチング拠出|2026年の改正・選択制・転職時の移換

先に結論

  • 2026年4月1日から、企業型DCで自分が上乗せする掛金(マッチング拠出)は、会社の掛金を超えてもよくなった。ただし勤め先の規約が古いままなら、制限は残る
  • 2026年12月1日から、企業型DCの上限は月5.5万円→6.2万円(DBなどがある人は、そこから他制度掛金相当額を引いた額)。これも規約に「5.5万円」と書いてある会社では上がらない
  • マッチング拠出とiDeCoは、どちらか一方だけ。 会社の掛金を年1回などまとめて出す会社では、iDeCoに入れない
  • 自分で出す掛金は全額が所得控除(小規模企業共済等掛金控除)。給与天引きなら年末調整まで会社が処理する
  • 選択制DC(給与を減らして掛金に回す仕組み)は、社会保険料と税金が下がる代わりに、将来の厚生年金・傷病手当金・失業時の給付などが減ることがある
  • 退職・転職したら、資格を失った月の翌月から6か月以内に移換の手続き。放っておくと自動移換され、運用されないまま月98円の手数料が引かれる

勤め先に企業型確定拠出年金(企業型DC)があると、毎月の給与明細とは別のところで、会社が掛金を積み立てています。 その上限と、自分で上乗せできる額が、2026年に2回変わります。

この記事では、会社員が自分の企業型DCについて確かめておくことを順に書きます。改正の日付、上限の出し方、税金、選択制、転職のときの手続きです。 iDeCoそのものの改正はiDeCo改正は2026年12月からに、受け取り方と税金はiDeCoの受け取り方にまとめてあります。ここでは企業型DCの側から見た話に絞ります。 特定の金融機関や運用商品をすすめる記事ではありません。

企業型DCで、何がいつから変わるか

いつから変わること根拠
2024年12月1日(施行済み)DB(確定給付企業年金)などと一緒に入っている人の上限が「月5.5万円−他制度掛金相当額」になった(それまでは一律で月2.75万円)確定拠出年金法施行令第11条
2026年4月1日(施行済み)マッチング拠出の「会社の掛金を超えてはならない」制限がなくなった令和7年法律第74号、確定拠出年金法施行令(令和7年政令第431号)
2026年4月1日(施行済み)退職などで資格を失うことが見込まれる時点で、会社が移換の説明をする義務になった(それまでは資格を失ったとき)厚生労働省「2025年の制度改正」
2026年12月1日(施行予定)企業型DCの上限が月5.5万円から6.2万円に上がる。企業型DCの加入者のiDeCoの上限も「6.2万円−会社の掛金など」に変わる国民年金基金令等の一部を改正する政令(令和7年政令第442号)

出典:厚生労働省「2025年の制度改正」「確定拠出年金制度の拠出限度額」、e-Gov法令検索「確定拠出年金法施行令」

12月1日の引き上げは、政令で施行日まで決まっています。2026年10月17日の時点では施行前なので、この記事では「予定」と書いています。

上限が上がっても、自分の会社で上がるとは限らない

厚生労働省の事務連絡(令和8年7月13日)によると、規約で上限を政令の条文を引いて定めている会社では、12月1日に自動で6.2万円に上がります。規約を変える必要はありません。 一方、規約に「5.5万円」と金額で書いている会社は、規約を変えないかぎり5.5万円のままです。 マッチング拠出の制限撤廃も同じで、規約の制限の文言を消さなかった会社では、引き続き制限が残ると事務連絡(令和8年3月27日)に書かれています。

みぞれ
みぞれ

法律が変わったのに、会社しだいなの?

しぐれ
しぐれ

上限は「ここまで出してよい」という枠です。いくら出すかは、会社の規約で決まります。 改正のニュースより先に、自分の会社の規約と、会社から配られる案内を見てください。

拠出限度額は、DBがあるかどうかで変わる

企業型DCの上限(拠出限度額)は、会社の掛金(事業主掛金)と、自分の掛金(加入者掛金)を合わせた額にかかります。確定拠出年金法第20条で、1年間の合計がこの上限を超えてはならないとされています。 月の額は、確定拠出年金法施行令第11条で次のように決まっています。

区分いま(2026年11月まで)2026年12月1日から
企業型DCだけに入っている月55,000円月62,000円
企業型DCとDBなど(他制度)に入っている月55,000円−他制度掛金相当額月62,000円−他制度掛金相当額
上のうち、令和6年12月の改正の経過措置を使っている会社月27,500円月27,500円(変わらない)

出典:e-Gov法令検索「確定拠出年金法施行令」第11条(2026年10月17日時点と、2026年12月1日施行の改正後)、厚生労働省「国民年金基金令等の一部を改正する政令の公布について」

「他制度掛金相当額」は、DBなどの給付の水準から、企業型DCの事業主掛金に置き換えるといくらになるかを計算した額です。 厚生労働省の資料では、DBのほか、厚生年金基金・私立学校教職員共済制度・石炭鉱業年金基金が他制度に含まれます。 この額は自分では計算できません。 会社か、会社が契約している運営管理機関で確かめます。

経過措置は、令和6年12月1日の時点で企業型DCを実施していた会社が、それまでの掛金の出し方を続けられるようにしたものです。 規約の掛金の定めを変えたときや、DBを始めた・やめたときなどに終わります。

マッチング拠出:会社の掛金を超えられるようになった

マッチング拠出は、会社の掛金に、自分の掛金を上乗せする仕組みです。会社の規約でマッチング拠出を定めている場合だけ使えます(確定拠出年金法第19条第3項)。

2026年3月までは、自分の掛金は会社の掛金を超えてはならないという制限がありました。会社の掛金が月5,000円なら、自分も月5,000円までしか出せなかったわけです。 この制限を定めていた確定拠出年金法第4条第1項第3号の2が、令和7年の改正法で削られました。施行は2026年4月1日です。

いまは、会社の掛金と自分の掛金の合計が上限の範囲内であれば、自分の掛金のほうが多くてもかまいません。 自分の掛金を変えられるのは、原則として12月から翌年11月までの1年に1回です(確定拠出年金法施行令第6条第4号ハ)。

例:会社の掛金が月2万円の人

以下は計算の例です。実際の額は、会社の規約で決まります。

時期企業型DCだけの人が上乗せできる上限DBもあり、他制度掛金相当額が月1.5万円の人
2026年3月まで月20,000円(会社の掛金まで)月20,000円(会社の掛金まで)
2026年4月〜11月月35,000円(55,000−20,000)月20,000円(55,000−15,000−20,000)
2026年12月から月42,000円(62,000−20,000)月27,000円(62,000−15,000−20,000)

DBもある人の2026年4月〜11月は、会社の掛金を超える前に上限に届くので、制限撤廃の効果はまだ出ません。12月の引き上げで、はじめて会社の掛金を超えて出せるようになります。

自分の掛金は、全額が所得控除になる

マッチング拠出の加入者掛金は、iDeCoの掛金と同じ「小規模企業共済等掛金控除」の対象です(所得税法第75条、国税庁タックスアンサーNo.1135)。控除できるのは、その年に払った全額です。

給与から天引きされる加入者掛金は、毎月の源泉徴収の計算で給与から差し引かれます(所得税法第188条)。 口座から自分で払うiDeCoと違って、控除証明書を年末調整に出す手間はありません。

例として、加入者掛金が月1万円(年12万円)で、所得税の税率10%・住民税10%の人なら、年12万円×20%=年2万4,000円税金が軽くなります(復興特別所得税は含めていません)。 所得税がかかっていない人には、この軽減はありません。住宅ローン控除と重なるときの考え方はiDeCoと住宅ローン控除の併用に書いた内容と同じです。

会社が出す事業主掛金は、そもそも給与の収入に含まれません(所得税法施行令第64条第1項第4号)。所得税のかからないお金として積み立てられます。

iDeCoと併用できる人、できない人

企業型DCの加入者がiDeCoにも入れるかどうかは、確定拠出年金法第62条と施行令第34条の2で決まっています。

企業型DCの加入者がiDeCoに入れないとき

  • マッチング拠出(加入者掛金)を出している。 マッチング拠出とiDeCoは、どちらか一方を選ぶ
  • 会社が事業主掛金を、毎月ではなく年1回などまとめて出すことを規約で定めている

この2つに当たらなければ、会社の規約にiDeCo加入を認める定めがなくても加入できます。 iDeCoに入ったあとでマッチング拠出を始めると、加入者掛金を出した月の初日にiDeCoの加入者の資格を失います(確定拠出年金法第62条第4項)。

iDeCoの上限は、次のように変わります。

区分いま(2026年11月まで)2026年12月1日から
企業型DCだけに入っている月20,000円(会社の掛金が3.5万円を超えると、その分だけ減る)月62,000円−会社の掛金
企業型DCとDBなどに入っている月20,000円(会社の掛金+他制度掛金相当額が3.5万円を超えると、その分だけ減る)月62,000円−他制度掛金相当額−会社の掛金

出典:e-Gov法令検索「確定拠出年金法施行令」第36条第3号・第4号(2026年10月17日時点と、2026年12月1日施行の改正後)

上の例(会社の掛金が月2万円)でいえば、iDeCoを選んだ場合の上限は、企業型DCだけの人でいま月2万円→12月から月4.2万円、DBもある人でいま月2万円→12月から月2.7万円です。 12月からは、マッチング拠出で出せる上限と、iDeCoで出せる上限が同じ額になります。 どちらを選ぶかは、運用できる商品、手数料、天引きか口座引き落としかで比べることになります。

iDeCo公式サイトの記載について

iDeCo公式サイトの「転職・退職された方へ」には、2026年10月17日時点で「企業型確定拠出年金の加入者は、お勤め先の企業が規約でiDeCoへの加入を認めている場合のみ」という説明が残っています。 施行中の確定拠出年金法第62条と施行令第34条の2には、この要件はありません。この記事は法令に合わせて書いています。迷ったときは、運営管理機関に確かめてください。

iDeCoの手数料、掛金を変えられる回数、改正にあわせた増額の手続きはiDeCo改正は2026年12月からにまとめてあります。

選択制DC:給与を掛金に回すと、何が減るか

いわゆる「選択制DC」は、労使で合意して給与や賞与の一部を減らし、その分を事業主掛金として企業型DCに積み立てるか、給与として受け取るかを従業員が選ぶ仕組みです。 法令に「選択制」という言葉はありませんが、厚生労働省の法令解釈通知が、この仕組みについて次のように定めています。

労使合意により給与等を減額した上で、当該減額部分を事業主掛金として拠出し企業型年金の個人別管理資産として積み立てるか、給与等への上乗せで受け取るかを従業員が選択する仕組みを実施するに当たっては、社会保険・雇用保険等の給付額にも影響する可能性を含めて、事業主は従業員に正確な説明を行う必要があること。

(厚生労働省「確定拠出年金制度について」(法令解釈通知)第1-2(5))

確定拠出年金Q&A(2026年10月1日現在)では、説明すべきこととして、保険料の負担が軽くなる可能性だけでなく、厚生年金保険・健康保険の標準報酬月額や雇用保険の基本手当日額等が下がり、それを使って計算する給付が減る可能性を挙げています。

下がるもの、減るもの

下がるもの減ることがあるもの
厚生年金保険料・健康保険料(標準報酬月額で決まる)将来の老齢厚生年金(標準報酬で決まる)
雇用保険料傷病手当金(標準報酬月額で決まる)
所得税(事業主掛金は給与の収入に含まれない)失業したときの基本手当(離職前6か月の賃金で決まる)

標準報酬月額は、毎年4月〜6月の報酬などをもとに決まり、保険料にも年金額にも使われます(日本年金機構「厚生年金保険の保険料」)。 基本手当日額は、離職前6か月に毎月決まって支払われた賃金の合計を180で割った賃金日額の、およそ50〜80%です(ハローワーク「基本手当について」)。

選択制は「会社が上乗せしてくれるお金」ではない

もともと受け取れた給与を、積み立てに回す仕組みです。積み立てた分は原則60歳まで引き出せません。 同じQ&Aは、事業主掛金を事業主が出さずに、給与から控除するなどで加入者に負担させることは認められないとも書いています。

例:報酬月30万円のうち2万円を掛金に回した場合

以下は計算の例です。厚生年金保険料だけを、日本年金機構の令和8年度の保険料額表で計算しています。健康保険料は加入先と都道府県で料率が違うため、入れていません。

項目給与で受け取る2万円を掛金に回す
報酬月額300,000円280,000円
標準報酬月額300,000円(20等級)280,000円(19等級)
厚生年金保険料(本人負担 9.15%)27,450円25,620円

本人の厚生年金保険料は月1,830円、年21,960円下がります。

その代わり、将来の老齢厚生年金が減ります。平成15年4月以降の報酬比例部分は「平均標準報酬額×5.481/1000×加入月数」で計算します(日本年金機構「老齢年金ガイド 令和8年度版」)。 標準報酬月額が2万円低い月が12か月続くと、20,000×5.481/1000×12=年金が年約1,315円減る計算です。 これを10年続ければ年約13,150円、20年なら年約26,300円で、受け取る間ずっと続きます(再評価率による調整は入れていない、おおまかな額です)。

失業したときは、賃金日額が20,000×6÷180=約667円下がり、基本手当日額はその50〜80%の1日あたり約330〜530円低くなります。 傷病手当金も、標準報酬月額をもとに計算されます(全国健康保険協会「傷病手当金」)。

みぞれ
みぞれ

結局、選択制はやったほうがいいの?

しぐれ
しぐれ

保険料が下がる分と、年金や手当が減る分は、受け取る時期が違います。 育休や病気で休む予定、転職の予定がある人ほど、減るほうが先に来ます。 会社の説明資料で、自分の数字に置き換えて見てください。

選択制で積み立てた分は事業主掛金なので、その額だけiDeCoの枠も小さくなります。2026年12月からは、企業型DCだけの人のiDeCoの上限は「62,000円−会社の掛金」で、選択した額もこの「会社の掛金」に入ります。

給与明細で保険料がどこに出るかは給与明細の見方、ボーナスの保険料はボーナスから引かれる社会保険料を見てください。

転職・退職のときは、6か月以内に移換する

企業型DCのお金は、会社を辞めても、そのまま引き出せるわけではありません。原則60歳まで受け取れないのは、iDeCoと同じです。 退職したら、自分で移し先を決めて手続きをします。

次の勤め先・状況主な移し先
転職先に企業型DCがある転職先の企業型DC
転職先に企業型DCがない、自営業になった、専業主婦・主夫になったiDeCo
転職先にDBがあり、規約で受け入れている転職先のDB

期限は、企業型DCの加入者の資格を失った日の属する月の翌月から数えて6か月以内です(確定拠出年金法第83条)。資格を失うのは、退職した日の翌日です(同法第11条)。 例として3月31日に退職すると、資格を失うのは4月1日で、5月から数えて6か月目の10月末までが期限になります。

手続きしないと「自動移換」になる

期限までに手続きをしないと、お金は国民年金基金連合会(特定運営管理機関)に自動で移されます。iDeCo公式サイトは、次の不利益を挙げています。

  • 運用されない
  • 管理手数料がかかる。 自動移換された月の4か月後から、月98円(特定運営管理機関58円と国民年金基金連合会40円。令和8年4月分から)
  • その期間は、受け取りを始められる年齢を決める「通算加入者等期間」に数えられない。 受け取り開始が遅れることがある

自動移換されるときにも、3,300円と1,048円の手数料が資産から差し引かれます。

次の勤め先で企業型DCに入っていれば、そちらへ自動で移される扱いもあります。 資格を失ってから6か月以内にiDeCoに加入したことが確認できた人は、移換の申し出をしなくてもiDeCoへ移される取り組みも、iDeCo公式サイトで案内されています。 それでも、自分のお金がどこにあるのかを、退職のときに一度確かめておくのがいちばんの防ぎ方です。

2026年4月1日からは、会社は退職などで資格を失うことが見込まれる時点で、移換の期限と自動移換の不利益を説明することになりました(法令解釈通知 第11)。退職の手続きのときに渡される書類に移換の案内があれば、捨てずに読んでください。

受け取るときの税金(退職金との順番の調整)は、iDeCoと同じ考え方です。iDeCoの受け取り方に書いた退職所得控除の調整は、企業型DCの一時金にもかかわります。

自分の企業型DCについて、会社に確かめること

確かめる項目

  • ☐ 規約で、上限は政令の引用か、金額(5.5万円)で書かれているか。2026年12月から上がるか
  • ☐ マッチング拠出ができるか。できるなら、会社の掛金を超える額を選べるように規約が変わったか
  • ☐ DBなどの他制度があるか。あるなら他制度掛金相当額はいくらか。令和6年12月の改正の経過措置を使っているか
  • ☐ 事業主掛金は毎月出しているか(まとめて出す規約だとiDeCoに入れない)
  • ☐ 選択制なら、給与で受け取った場合と比べた社会保険の給付への影響の説明資料
  • ☐ 退職するときの移換の窓口(運営管理機関・記録関連運営管理機関の連絡先)

会社の担当部署、または会社が契約している運営管理機関のコールセンターで答えてもらえる内容です。加入者向けのウェブサイトで見られる会社もあります。

まとめ

  • 2026年4月1日から、マッチング拠出の加入者掛金は、会社の掛金を超えられるようになった。規約が古いままなら制限は残る
  • 2026年12月1日から、企業型DCの上限は月5.5万円→6.2万円(DBなどがある人は、そこから他制度掛金相当額を引く)。規約に金額で書いてある会社では上がらない。経過措置の人は2.75万円のまま
  • 加入者掛金は全額が小規模企業共済等掛金控除。給与天引きなら年末調整まで会社が処理する
  • マッチング拠出とiDeCoはどちらか一方。会社の掛金をまとめて出す会社では、iDeCoに入れない
  • 選択制DCは、保険料と税金が下がる代わりに、厚生年金・傷病手当金・基本手当などの計算のもとが下がる
  • 退職したら、資格を失った月の翌月から6か月以内に移換。自動移換されると運用されず、月98円の手数料が引かれる

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出典

本記事は2026年10月17日時点で公表されている法令と資料にもとづく制度の説明です。2026年12月1日施行の拠出限度額の引き上げは、施行日が政令で決まっていますが、施行前のため「予定」と書いています。計算例は例であり、実際の上限・掛金・保険料・給付は、勤め先の規約、加入している健康保険、報酬の履歴で変わります。特定の金融商品や運営管理機関を推奨するものではありません。規約と掛金は勤め先と運営管理機関に、税金は所轄の税務署に、社会保険と年金は年金事務所や加入している健康保険に、雇用保険はハローワークにご確認ください。

よくある質問

マッチング拠出で、自分の掛金を会社の掛金より多くしてもよいですか?

2026年4月1日から、法律上はできるようになりました。ただし勤め先の規約に「事業主掛金を超えてはならない」という定めが残っていると、その制限は続きます。会社の掛金と自分の掛金の合計は、拠出限度額(いまは月5.5万円、DBなどがある人はそこから他制度掛金相当額を引いた額)の範囲内です。

企業型DCの上限は、いつから6.2万円になりますか?

政令で2026年12月1日の施行と決まっています。ただし規約に「5.5万円」と金額で書いている会社は、規約を変えないかぎり5.5万円のままです。令和6年12月の改正の経過措置を使っている会社のDB併用者は、引き続き月2.75万円です。

マッチング拠出とiDeCoは両方使えますか?

できません。確定拠出年金法で、企業型DCの加入者掛金を出している人はiDeCoに加入できないとされています。どちらか一方を選びます。会社の掛金だけの人はiDeCoに加入できますが、会社の掛金を毎月ではなくまとめて出す規約だと加入できません。

選択制DCで給与を掛金に回すと、損をすることはありますか?

社会保険料と税金は下がる一方で、厚生労働省の確定拠出年金Q&Aは、標準報酬月額や雇用保険の基本手当日額等が下がり、それを使って計算する社会保険・雇用保険の給付が減る可能性を説明するよう事業主に求めています。将来の厚生年金、傷病手当金、失業したときの基本手当などがこれにあたります。損か得かは、どの給付をどれだけ使うかで変わります。

転職したら企業型DCのお金はどうなりますか?

資格を失った日の属する月の翌月から数えて6か月以内に、転職先の企業型DCやiDeCoなどへ移す手続きをします。手続きをしないと国民年金基金連合会へ自動移換され、運用されないまま管理手数料(月98円)が差し引かれ、その期間は受け取り開始年齢を決める期間に数えられません。