iDeCoの掛金を12月分から増やす手続き|事前申込の締切は金融機関ごとに違う

iDeCoの掛金を12月分から増やす手続き|事前申込の締切は金融機関ごとに違うのイメージ年金と老後

先に結論

  • iDeCoの上限が上がっても、掛金は自動では増えない。 12月分(2027年1月26日引き落とし)から増やすには、自分で手続きをする
  • 書面の事前受付の締切は、金融機関ごとに違う。 三菱UFJ銀行は10月31日(土)必着、りそな銀行・松井証券は10月30日(金)必着。マネックス証券も10月30日(金)必着
  • 書面の締切に遅れても、e-iDeCoなら12月1日〜24日の手続きで12月分から反映される。 ただし間に合わない場合は2027年1月分以降になる
  • 書面とe-iDeCoの両方で出さない。 重複すると、希望の額に変わらないことがある
  • 改正前の上限を超える最初の増額は、年1回の変更に数えない。 特例の期間は2027年11月30日まで
  • 第3号被保険者(専業主婦・主夫)は上限が変わらないので、この手続きの対象ではない
12月分からiDeCoの掛金を増やすまでの4つの段階を、事前受付の対象か、締切、間に合わないときのe-iDeCo、1月26日の引落額の確認の順に示した図

iDeCo(個人型確定拠出年金)の掛金の上限は、2026年12月1日に上がります。 会社員・公務員は企業年金等と合わせて月62,000円、自営業は国民年金基金等と合わせて月75,000円です。 改正の全体はiDeCo改正は2026年12月からにまとめました。

この記事は、上がった上限に合わせて掛金を増やすための手続きだけを書きます。 締切は口座のある金融機関で決まり、早いところは10月30日です。 国民年金基金連合会と各金融機関の案内(2026年10月24日に確認)で、日付と条件を整理しました。 特定の金融機関をすすめる記事ではありません。

12月分から増やすには、手続きが要る

国民年金基金連合会の案内(2026年8月)では、2026年12月分(2027年1月引き落とし分)から掛金を変えたい人の手続きは2つあります。

方法時期中身
書面の事前受付2026年9月頃から(締切は金融機関ごと)事前受付専用の届出書を、金融機関から入手して郵送する
e-iDeCo2026年12月1日(火)〜12月24日(木)マイナポータルを使ったオンラインの手続き。使えるかどうかは金融機関に確かめる

出典:国民年金基金連合会「iDeCo掛金額変更をご希望の方へ、お手続きのご案内」(2026年8月)

どちらを使っても、変わるのは12月分の掛金(2027年1月26日の引き落とし)からです。 事前受付で早く出しても、早く増えるわけではありません。 11月分(12月の引き落とし)までは、いまの掛金のまま引き落とされます。

みぞれ
みぞれ

12月になってからe-iDeCoで出せばいいなら、10月の締切は気にしなくていいの?

しぐれ
しぐれ

e-iDeCoを使えない人がいます。年単位で払っている人や、マイナポータルの登録が済んでいない人です。 自分がどちらで出せるのかを先に確かめてください。

書面の事前受付を使える人

国民年金基金連合会の案内では、事前受付を使えるのは次の4つをすべて満たす人です。

事前受付の対象(すべて満たすこと)

  • 2026年12月1日の改正で上限が上がる区分の人(第1号被保険者・第2号被保険者・任意加入被保険者)
  • 改正前の上限より多い額へ、掛金を引き上げる人
  • 2026年12月分(2027年1月引き落とし)の掛金から変える人
  • いまの掛金の払い方が「毎月定額」の人

第3号被保険者は上限が月23,000円のまま変わらないため、対象になりません(年単位から毎月定額へ切り替えるだけの専用届出書は、第3号用もあります)。

改正前の上限の範囲での増額や減額は、事前受付では出せません。 各社の専用届出書の注記では、そうした変更は12月以降にe-iDeCoか通常の届出書で手続きするとされています。

年単位で払っている人

いまの払い方が「月別指定(年単位)」の人は、毎月定額への切り替えと増額を同じ届出書で出します。 りそな銀行・SBI証券が公開している切り替え用の専用届出書には、e-iDeCoでは手続きできないと書かれています。 この人たちは書面しか使えないので、締切を先に確かめてください。

金融機関ごとの受付期間(2026年10月24日時点)

事前受付の開始日と締切は、運営管理機関(iDeCoの口座を開いた金融機関)ごとに決まります。 各社の公式の案内で確かめた日付は次のとおりです。

金融機関書面の受付e-iDeCo確かめた資料
りそな銀行2026年9月1日(火)〜10月30日(金)必着12月1日受付開始予定、増額は12月24日まで同行FAQ
松井証券2026年9月〜10月30日(金)必着12月1日(火)〜12月24日(木)。どちらか一方だけ同社FAQ No.56257(9月28日更新)
マネックス証券2026年9月1日〜10月30日(金)必着。書面(専用帳票)のみ事前申込みには使えない。新しい上限での変更は12月1日(火)〜12月24日(木)に受付予定同社のお知らせ(2026年9月1日)
三菱UFJ銀行2026年10月31日(土)必着。郵送のみ、店頭不可ページに記載なし同行の案内
SBI証券年単位から毎月定額へ切り替える専用届出書に「令和8年10月末までにご提出ください」各社の案内で確認同社の専用届出書
ゆうちょ銀行専用届出書(第2号用)に「令和8年10月末までにご提出ください」各社の案内で確認同行の専用届出書
楽天証券・三菱UFJ eスマート証券ほか各社の案内で確認各社の案内で確認―

並びは締切の早い順で、優劣ではありません。表にない金融機関で口座を開いている人は、その金融機関の案内を見てください。

「必着」は、その日までに届いていなければならないという意味です。 消印の日付ではありません。 郵便は土日の配達が少ないため、10月末が締切なら週の前半には出しておくと安心です。

書面の事前申込みに間に合わなくても、e-iDeCo(インターネットの手続き)で、12月1日〜24日に新しい上限での変更を受け付ける予定の金融機関があります(りそな銀行・松井証券・マネックス証券の案内)。 「10月を過ぎたら12月分からは増やせない」とは限りません。 締切と方法は、口座のある金融機関の案内で確かめるのがいちばん早い方法です。

どの金融機関か分からないとき

iDeCoの口座は、申し込んだ銀行や証券会社が「受付金融機関」になっています。 国民年金基金連合会や金融機関から届く通知の差出人、掛金の引き落としの通帳の表示が手がかりになります。 会社員で給与天引き(事業主払込)の人も、口座の窓口は自分で選んだ金融機関です。

届出書に書く額

事前受付の専用届出書に書けるのは、改正前の上限を超え、改正後の上限以下の額です。 国民年金基金連合会の特例の案内では、区分ごとに次の範囲が示されています。

区分書ける掛金の月額
第1号被保険者・任意加入被保険者(国民年金基金・付加保険料なし)69,000円以上75,000円以下
国民年金基金に加入している第1号被保険者国民年金基金の掛金と合わせて69,000円以上75,000円以下
付加保険料を納めている第1号被保険者68,000円以上74,000円以下
企業年金のない会社員24,000円以上62,000円以下
企業型DC・DBのある会社員いまの掛金を超え、61,000円以下(実際の上限は勤務先の掛金で決まる)
国家公務員・地方公務員21,000円以上54,000円以下
私学共済の加入者21,000円以上55,000円以下

出典:国民年金基金連合会「加入者掛金額変更(増額)の特例のご案内」(2026年8月)

企業年金のある会社員の上限は、62,000円から勤務先の企業型DCの掛金と、DBなどの「他制度掛金相当額」を引いた額です。 ゆうちょ銀行の専用届出書は、これらの額が分からないときは勤務先に確かめてから届け出るよう案内しています。 調べ方は企業年金のある会社員のiDeCo上限に書きました。

上限を超える額を書くと、変更できない

第1号被保険者の専用届出書には、国民年金基金の掛金と合わせて75,000円を超えた場合はiDeCoの掛金を変更できない、と書かれています。 国民年金基金の掛金も同時に上げる人は、上げたあとの額で合計を計算します。 国民年金基金の変更は、国民年金基金への届け出が別に要ります。

締切に間に合わなかったとき

書面の締切を過ぎても、12月分から増やす道はあります。

e-iDeCoで12月1日〜24日に手続きする

国民年金基金連合会は、e-iDeCoでの掛金の変更を2026年12月1日(火)〜12月24日(木)に受け付けると案内しています。 ただし、ほかの手続きとの兼ね合いで12月分に間に合わない場合は、2027年1月分以降の反映になります。

りそな銀行の案内では、e-iDeCoを初めて使うときの利用申込(アカウント登録)は平日8時〜23時だけで、12月上旬は混み合って数日以上かかることがあるとされています。 登録を12月の初めに済ませておくと、24日の締切に追われずに済みます。

通常の届出書で、12月以降に出す

e-iDeCoが使えない人は、12月以降に通常の掛金額変更届を出します。 三菱UFJ銀行・ゆうちょ銀行の専用届出書の注記では、そのときの時期と方法は運営管理機関に問い合わせるよう書かれています。 12月に出した届出書が12月分に間に合うかどうかは、金融機関ごとに違います。 確かめた資料に共通の締切はありませんでした。

2027年1月分以降に増やす

12月分に間に合わなくても、増やせなくなるわけではありません。翌月以降の分から増えるだけです。 このあとの「年1回」の特例は2027年11月30日まで続くので、最初の増額を年の途中にしても回数には数えません。 間に合わなかった月の差額を、あとからまとめて払う仕組みはありません。

年1回の変更の決まりとの関係

iDeCoの掛金を変えられるのは、ふつうは1年(12月分から翌年11月分)に1回です。

今回は例外があります。国民年金基金連合会の案内では、2026年12月1日〜2027年11月30日(運営管理機関の受付日基準)に、改正前の上限より多い額へ初めて増額する変更は、年1回の回数に数えません。 特例の対象になるのは、事前受付専用の届出書、通常の掛金額変更届、加入者登録情報変更届、e-iDeCoでの変更です。

変更の中身年1回に数えるか
改正前の上限を超える額への、最初の増額数えない(特例)
改正前の上限の範囲での増額・減額数える
毎月定額への切り替えだけ数える
特例の増額のあとに、もう一度変える数える(その年の1回目)

出典:国民年金基金連合会「加入者掛金額変更(増額)の特例のご案内」、松井証券FAQ No.56257

松井証券の案内では、年単位から毎月定額への切り替えだけの手続きや、改正前の上限の範囲での変更は、通常の年1回の扱いで特例の対象外とされています。

みぞれ
みぞれ

とりあえず少しだけ増やして、様子を見てからもう一度増やすのはどう?

しぐれ
しぐれ

特例に数えないのは「最初の1回」だけです。 2回目の変更は、その年の1回分を使います。家計に無理のない額を決めてから出すほうが、あとで動きやすくなります。

出す前に気をつけること

書面とe-iDeCoで二重に出さない

りそな銀行は、事前受付の取下げ・再提出・重複した届出はできず、12月にe-iDeCoで出した変更と重なると無効になると案内しています。 ほかの金融機関の専用届出書にも、複数回出したりe-iDeCoと重ねたりすると希望の額に変わらない場合があると書かれています。 書面を出したら、12月にe-iDeCoで同じ手続きをしない。 これだけは守ってください。

  • 出したあとに区分が変わると、反映されないことがある。 転職・退職で第1号から第2号へ変わる、勤務先の企業年金が変わるなどの場合は、別の手続きが要ります
  • 引き落とし口座の残高を見直す。 増えた掛金が引き落とせなかった月の分は、あとから払えません
  • 掛金を増やすと、手数料も変わる。 国民年金基金連合会に払う手数料は、2027年1月26日の引き落とし分から1回105円が月額120円になります(記事はiDeCo改正は2026年12月から)

増えたかどうかの確かめ方

りそな銀行の案内では、国民年金基金連合会での可否の判定は2027年1月初旬に行われ、連合会から結果の連絡はありません。 2027年1月26日の引き落としの額で確かめるよう案内されています。 e-iDeCoで出した場合は、1月中旬に登録したメールアドレスに結果が届くとされています。

掛金を増やす前に考えておくこと

上限が上がっても、上限いっぱいまで出す必要はありません。 iDeCoのお金は原則60歳まで引き出せず、運用の結果によっては受け取る額が出した額を下回ることもあります。 掛金は全額が所得控除になりますが、課税所得のない人には税金が減る効果はありません。 増やす額は、手元に残すお金と合わせて決めてください。

住宅ローン控除を受けている人は、iDeCoの所得控除で所得税が減ると、住宅ローン控除の効き方が変わることがあります。 くわしくはiDeCoと住宅ローン控除の併用に書きました。

まとめ

  • iDeCoの上限が上がっても、掛金は自動では増えない。12月分から増やすには手続きが要る
  • 書面の事前受付の締切は金融機関ごと。三菱UFJ銀行は10月31日(土)必着、りそな銀行・松井証券は10月30日(金)必着、マネックス証券も10月30日(金)必着
  • 書面に遅れても、e-iDeCoで12月1日〜24日に手続きすれば12月分から反映される(間に合わない場合は1月分以降)
  • 年単位で払っている人は、毎月定額への切り替えと一緒に書面で出す。e-iDeCoは使えない
  • 書面とe-iDeCoで二重に出さない
  • 改正前の上限を超える最初の増額は、2027年11月30日まで年1回の回数に数えない
  • 結果は2027年1月26日の引き落としの額で確かめる

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よくある質問

iDeCoの上限が上がれば、掛金は自動で増えますか?

増えません。国民年金基金連合会は、拠出限度額の引き上げにあわせて掛金額を変えたい場合は手続きが必要と案内しています。手続きをしなければ、12月分以降も今の掛金のままです。

12月分から増やす事前受付の締切はいつですか?

金融機関ごとに違います。2026年10月24日時点の各社の案内では、三菱UFJ銀行は10月31日(土)必着、りそな銀行と松井証券は10月30日(金)必着の郵送です。マネックス証券も書面の事前申込みは10月30日(金)必着です。口座のある金融機関の案内で確かめてください。

締切に間に合わなかったら、12月分からは増やせませんか?

e-iDeCo(マイナポータルを使ったオンラインの手続き)なら、2026年12月1日〜24日に手続きすれば12月分から反映されると国民年金基金連合会が案内しています。ただし、ほかの手続きとの兼ね合いで間に合わない場合は2027年1月分以降の反映になります。e-iDeCoを使えるかどうかは金融機関に確かめます。

掛金の変更は年1回までと聞きました。12月に増やすと、来年は変えられませんか?

2026年12月1日〜2027年11月30日(運営管理機関の受付日基準)に、改正前の上限を超える額へ初めて増額する変更は、年1回の回数に数えないと国民年金基金連合会が案内しています。改正前の上限の範囲内での増額や減額、毎月定額への切り替えだけの変更は、ふつうどおり1回に数えます。

専業主婦(第3号被保険者)も手続きできますか?

第3号被保険者は上限が月23,000円のまま変わらないため、事前受付の対象ではありません。