先に結論
- 不動産取得税は、土地や家屋を取得した人に、都道府県が1回だけかける税金です。新築の家は、引渡しから半年〜1年ほどたってから通知が届くことがあります
- 税額は評価額×税率です。2027年3月31日までの取得は、住宅と土地の税率が3%、宅地は評価額の2分の1に税率をかけます。評価額は建築費や売買価格ではありません
- 建物は、延床面積が40㎡以上240㎡以下なら評価額から1,200万円(認定長期優良住宅は1,300万円)を引きます。0円になる家も多くあります
- 土地は、税額から4万5,000円か「1㎡あたりの価格×1/2×床面積の2倍(200㎡まで)×3%」の多いほうが減ります
- 申告の期限は都道府県で違います。 東京都30日、神奈川県10日、大阪府20日、静岡県60日です。登記を申請すれば原則不要ですが、土地の減額は別に申請が要る県があります
- 払い遅れると延滞金がかかります。2026年は最初の1か月が年2.8%、それ以降は年9.1%です
家の引渡しが終わってしばらくすると、都道府県から「不動産取得税」の納税通知書が届きます。忘れたころに来るので、驚く人が多い税金です。
この記事は、新築の注文住宅と、その土地にかかる不動産取得税に絞って書きます。税額の計算は地方税法と都道府県の案内で確かめ、計算例をつけました。届く時期や申告の期限は都道府県で違うので、違うことが分かるように複数の例を並べています。
引渡し後1年の手続き全体の時期は新築の引き渡し後1年のお金のカレンダーに、印紙税や登録免許税を含めた諸費用の一覧は注文住宅の諸費用はいくら?にあります。
不動産取得税は、取得したときに1回だけかかる税金
不動産取得税は、土地や家屋を買ったり、家を建てたりして取得した人にかかる税金です。納める先は、その不動産がある都道府県です。毎年かかる固定資産税(市区町村の税)とは別の税で、取得したときに1回だけかかります。
東京都主税局は、有償か無償か、登記をしたかどうかにかかわらず課税されると説明しています。注文住宅を建てた人には、次の2つがかかります。
- 土地の不動産取得税:土地を買ったとき
- 建物の不動産取得税:家を新築したとき
土地をすでに持っていて建物だけ建てた人は、建物の分だけです。相続で取得した不動産には課税されません。
税額の計算のしかた(2026年10月時点)
税額は、次の式で計算します。
不動産取得税 = 課税標準(評価額。宅地は2分の1)× 税率
| 項目 | 土地 | 住宅(家屋) | 期限 |
|---|---|---|---|
| 税率 | 3%(本則4%) | 3%(本則4%) | 2027年3月31日までの取得 |
| 課税標準 | 宅地は評価額の2分の1 | 評価額 | 宅地の2分の1は2027年3月31日までの取得 |
(地方税法第73条の15、附則第11条の2・第11条の5)
ここでいう評価額は、建築費や土地の売買価格ではありません。 総務大臣が定めた固定資産評価基準で評価した価格です(東京都主税局)。
- 土地:原則として、市区町村の固定資産課税台帳に登録された価格(固定資産税の評価額)
- 新築の建物:都道府県が調査して、固定資産評価基準で評価した価格
課税標準は1,000円未満を、税額は100円未満を切り捨てます(地方税法第20条の4の2)。
建物の評価額は、固定資産税より高く出ることが多い
新築の家の固定資産税は、翌年1月1日を基準に課税されるので、その分の減価(経年減点補正)が入ります。不動産取得税は新築したときの価格で課税するので、減価がありません(東京都主税局、栃木県Q&A Q10)。栃木県は、寒冷・積雪地域以外の木造住宅の補正率を0.8と例示しています。固定資産税の通知書の評価額で不動産取得税を見積もると、少なめに出ます。
建物の軽減:評価額から1,200万円を引く
新築住宅は、評価額から1戸につき1,200万円を引いてから税率をかけます(地方税法第73条の14第1項)。
新築住宅の控除の要件と額
- 床面積:40㎡以上240㎡以下(2026年4月1日以降の取得。それより前は50㎡以上)。住宅用の車庫・物置も床面積に含む(神奈川県)
- 控除額:1,200万円。評価額が1,200万円未満なら、その額まで
- 認定長期優良住宅:1,300万円(2031年3月31日までの新築。地方税法附則第11条第8項)
- 二世帯住宅:区画ごとに構造と利用の独立性があれば、それぞれを1戸として控除(神奈川県)
(地方税法施行令第37条の16、神奈川県「新築の場合の軽減措置」)
床面積の下限が50㎡から40㎡になったのは、令和8年度税制改正です。同じ改正で、2029年4月1日以後に土砂災害特別警戒区域などの災害危険区域等で新築した一定の住宅は、この軽減の対象外になります(財務省「令和8年度税制改正の大綱」、神奈川県)。また大綱では、東京都の特別区の特定都市再生緊急整備地域は、2031年3月31日まで下限を50㎡に据え置くとしています。
免税点:引いたあとが66万円未満なら0円
課税標準が次の額に届かなければ、不動産取得税は課税されません(地方税法第73条の15の2)。
| 取得したもの | 免税点(2026年4月1日以降の取得) | それより前の取得 |
|---|---|---|
| 土地 | 16万円 | 10万円 |
| 家屋(新築・増築・改築) | 66万円 | 23万円 |
| 家屋(売買など) | 34万円 | 12万円 |
(東京都主税局、栃木県Q&A Q11)
1,200万円を引いたあとの額に免税点を当てはめます(神奈川県、栃木県)。つまり新築住宅は、評価額が1,266万円未満なら建物の税は0円です(認定長期優良住宅は1,366万円未満)。
建物の計算例
| 評価額・延床面積 | 一般の新築住宅 | 認定長期優良住宅 |
|---|---|---|
| 1,067万円・110㎡ | 0円(控除で0) | 0円 |
| 1,221万円・110㎡ | 0円(21万円が免税点66万円未満) | 0円 |
| 1,332万円・120㎡ | 39,600円(132万円×3%) | 0円(32万円が免税点未満) |
| 1,500万円・130㎡ | 90,000円(300万円×3%) | 60,000円(200万円×3%) |
(当方計算。評価額は例として置いた額)
評価額1,067万〜1,332万円の幅は、法務局の新築建物課税標準価格認定基準表(令和6年度)の木造・居宅の単価で延床110〜120㎡を置いた目安です。置き方は注文住宅の諸費用の記事に書いています。都道府県が決める実際の評価額は、この表とは別に決まります。

建築費は3,000万円以上なのに、評価額は1,300万円くらいなの?

ここを取り違えると、見積もりが大きくずれます。建築費に3%をかけると、税額は実際よりずっと多く出ます。資金計画では「評価額で計算する税」として扱ってください。
土地の軽減:4万5,000円か、床面積の2倍までの多いほう
新築住宅の敷地には、税額から一定の額を引く減額があります(地方税法第73条の24第1項)。引く額は、次のどちらか多いほうです。
- A:45,000円(150万円×税率3%)
- B:土地1㎡あたりの価格 × 1/2 × 住宅の床面積の2倍(1戸200㎡まで)× 3%
Bの「1/2」は、2027年3月31日までに宅地を取得した場合の扱いです(附則第11条の5第2項、神奈川県)。床面積の2倍が200㎡を超えるとき、つまり延床100㎡を超える家は、200㎡で頭打ちになります。
土地の減額を受けられる主な場合(注文住宅)
- 土地を取得した日から3年以内に、その土地に新築住宅(建物の軽減の要件を満たすもの)が建った。3年は2031年3月31日までに取得した土地の特例で、本来は2年(附則第10条の3第2項)
- 新築のときまで、土地を取得した人が持ち続けている(または、その人から土地を譲り受けた人が建てた)
- 土地を取得した日の前1年以内に、その土地に住宅を新築していた
(地方税法第73条の24第1項、神奈川県「新築の場合の軽減措置」、埼玉県「マイホームと税金」)
2026年3月31日以前に買った土地は、床面積50㎡以上
床面積の下限40㎡は、土地を2026年4月1日以降に取得した場合に土地の減額にも使えます。神奈川県は、2025年4月1日に土地を取得し、2026年4月1日に40㎡の住宅を新築した例で、「住宅の軽減は受けられるが、土地の軽減は受けられない」と案内しています。土地を先に買っていて延床50㎡未満の家を建てる人は、土地の取得日を確かめてください。
土地の計算例
土地の評価額1,120万円・206㎡を買い、延床110㎡の家を建てた場合です(諸費用の記事の計算例と同じ条件)。
| 計算 | 金額 |
|---|---|
| 課税標準(1,120万円×1/2) | 560万円 |
| 減額前の税額(×3%) | 168,000円 |
| 減額B(1,120万円÷206㎡×1/2×200㎡×3%) | 約163,100円 |
| 減額A | 45,000円 |
| 減額後の税額(多いほうのBを引く) | 4,800円 |
(当方計算。1㎡あたりの価格の端数の扱いは都道府県によって違うことがあり、数百円ずれる場合があります)
延床が100㎡を超えていれば、110㎡でも130㎡でも結果は同じです。土地の面積が床面積の2倍(最大200㎡)に近いほど、減額でほぼ相殺されます。 土地がそれより広いと、その分の税が残ります。
評価額の安い土地では、Aの45,000円のほうが多くなることがあります。たとえば評価額200万円・165㎡の土地に延床100㎡の家を建てると、Bは約36,400円で、Aの45,000円のほうが多くなります。減額前の税額は30,000円なので、0円です。
青森県のQ&Aにも計算例があります。評価額1,000万円・250㎡の土地に延床150㎡の住宅を建てた例で、税額15万円から12万円を引いて3万円としています。この記事の式で計算しても同じ結果になります。
土地と建物をあわせた計算例
土地1,120万円・206㎡(評価額)を買い、延床120㎡・評価額1,332万円の家を建てた場合です。
| 一般の新築住宅 | 認定長期優良住宅 | |
|---|---|---|
| 土地 | 4,800円 | 4,800円 |
| 建物 | 39,600円 | 0円 |
| 合計 | 44,400円 | 4,800円 |
(当方計算)
建物の評価額がもっと低ければ、合計は土地の4,800円だけになります。一方で、軽減の要件を外れると税額は大きく変わります。 土地の減額が受けられなければ、土地だけで168,000円です。床面積が240㎡を超えると、建物の1,200万円控除もなくなります。
長期優良住宅にしたときの控除の差(100万円×3%で最大3万円)は、断熱・耐震の等級とお金の記事でほかの税・ローンの差と並べています。
通知はいつ来る?届く時期の目安
納税通知書の時期は、都道府県の調査の進み方で決まります。新築の家は評価額を一から調べるので、時間がかかります。
| 都道府県 | 取得のしかた | 納税通知書が届く時期の目安 |
|---|---|---|
| 栃木県 | 土地や既存の家屋を買い、所有権移転登記をした | 登記手続が完了してから4〜6か月後 |
| 栃木県 | 家屋を新築し、市町が家屋評価をした | 新築した年の翌年の7月頃 |
| 栃木県 | 家屋を新築し、県税事務所が家屋評価をした | 家屋評価が終了してから1〜3か月後 |
| 青森県 | 土地や家屋を売買などで取得した | 所有権移転登記後おおむね3〜4か月後 |
| 青森県 | 家屋を新築した | 新築後おおむね6か月〜1年後 |
(栃木県「不動産取得税Q&A」Q4、青森県「不動産取得税 Q&A」)
土地を買ってから家を建てた人は、土地の通知が先に、建物の通知があとから届くことになります。土地の通知は家が建つ前に来ることがあります(後の節で扱います)。
届いてからの納期限は短めです。東京都は納税通知書を毎月7日前後に発送し、納期限は原則として発送した月の月末です。栃木県も毎月10日頃に発送し、その月末が納期限です。地方税法は、納税通知書を遅くとも納期限の10日前までに交付するよう定めています(第73条の17)。

通知が来ないから、うちは0円なのかな?

軽減で0円になって通知が来ない場合もあります。ただ、調査がまだ終わっていないだけのこともあります。栃木県のQ&Aも、届かない理由として「調査中」「軽減で税額がかからなかった」「住所の異動」を挙げています。引渡しから1年近くは、税額の分のお金を残しておくと安心です。
共有名義で取得した場合、栃木県と青森県は共有者全員に納税通知書を送ります。書かれている税額は1人分ではなく全体の額で、代表者に送った納付書で1回納めます。
神奈川県は、納税通知書を原則として取得したときの登記上の住所に送ると案内しています。住民票を移しても送付先は変わらないので、新居に移ったら県税事務所に連絡します。
申告の期限は、都道府県の条例で決まる
不動産を取得した人は、都道府県の条例で決める期間内に、取得したことを申告します(地方税法第73条の18)。期限は都道府県ごとに違います。
| 都道府県 | 取得の申告の期限 | 登記を申請した場合 |
|---|---|---|
| 東京都 | 取得した日から30日以内 | 30日以内に登記を申請すれば、原則として申告不要 |
| 神奈川県 | 取得した日から10日以内 | 2023年4月1日以降の取得で登記を申請すれば、申告不要 |
| 大阪府 | 取得の日から20日以内 | 20日以内に登記を申請すれば、原則として不要 |
| 静岡県 | 取得した日から60日以内 | 2023年4月1日以降の取得で、60日以内に登記を申請すれば原則不要 |
(東京都主税局「不動産取得税」、神奈川県「不動産取得税」、大阪府「不動産の取得申告」、静岡県「不動産取得税の手続」)
新築の家は建物の表題登記を1か月以内に申請するので(不動産登記法第47条)、登記を済ませていれば、取得の申告は原則としていりません。 ただし、ここで要らなくなるのは「取得した」という申告です。軽減を受けるための申告は、別に要る場合があります。
軽減の申告:建物と土地で扱いが違う
地方税法は、建物の1,200万円控除も土地の減額も、条例で定めるところにより申告があった場合に適用すると定めています(第73条の14第4項、第73条の24第5項)。同時に、申告がなくても要件に当てはまると認められれば、都道府県は適用できるとしています(同第5項・第6項)。
そのため、手続きの扱いは都道府県で違います。
| 都道府県 | 建物の軽減 | 土地の減額 |
|---|---|---|
| 神奈川県 | 原則は申告書を提出。ただし2023年4月1日以降の取得で登記を申請していれば申告不要 | 申告書と減額申請書の提出が必要(電子申請も可) |
| 静岡県 | 原則手続不要 | 申告書の提出が必要。納税後に還付を受けるときは還付申請書も |
| 埼玉県 | 必要な書類を添えて申告することで軽減 | 同左 |
| 青森県 | 申請書に必要な書類(建物の登記事項証明書または検査済証など)を添えて申請 | 住宅の完成後できる限り速やかに(原則として60日以内)申請。新築から5年以内なら還付を受けられる |
(神奈川県「新築の場合の軽減措置」、静岡県「不動産取得税の手続」、埼玉県「マイホームと税金」、青森県「不動産取得税 Q&A」)
土地の減額は、手続きが要る前提で考えておくのが安全です。神奈川県・静岡県の必要書類は、建物の登記事項証明書(または検査済証)と、住宅が建ったあとの土地の登記事項証明書です。これで「土地を取得した日」と「その上に住宅が建ったこと」を示します。神奈川県は、土地の登記事項証明書は住宅の新築日以後に発行されたものでなければ手続きできないとしています。
認定長期優良住宅の1,300万円控除を受けるときは、埼玉県は長期優良住宅認定通知書の写しを必要書類に挙げています。
土地を先に買った注文住宅は、土地の通知が先に来る
注文住宅では、土地を買ってから建築会社と契約し、着工・完成まで1年近くかかることがあります。その間に、土地の不動産取得税の通知が先に届くことがあります。この時点では家が建っていないので、減額されていない額(上の例なら168,000円)が書かれています。
対処は2つあります。
| 方法 | 中身 | 根拠 |
|---|---|---|
| 徴収猶予を申請する | 家が完成するまで、減額される分の税の徴収を待ってもらう。猶予期間の延滞金は免除 | 地方税法第73条の25 |
| いったん納めて、還付を申請する | 新築後に減額の要件を満たしたら、減額分を返してもらう | 地方税法第73条の27 |
神奈川県は、徴収猶予を受けるには、不動産取得税の申告にあわせて徴収猶予申請書、建築確認済証の写し、建築確認申請書の第2面・第3面の写しを出すと案内しています。猶予の期間は、2031年3月31日までに取得した土地なら3年以内です。
土地の取得から3年を過ぎると、減額は受けられない
土地の減額は、土地の取得から3年以内に住宅が新築されることが条件です(2031年3月31日までに取得した土地)。土地を買ってから建築会社選びに時間がかかると、この期限に近づきます。完成の予定日が、土地の取得日から3年以内に収まっているかを確かめてください。
徴収猶予を受けたあとで減額の要件を満たさないことが明らかになると、猶予は取り消され、税額が徴収されます(地方税法第73条の26)。
土地代金から完成までの支払いの順番は、注文住宅の支払いはいつ、いくら?に書いています。
納めないとどうなる?延滞金と罰則
納期限を過ぎると、延滞金がかかります(地方税法第73条の32)。割合は法律の本則では年14.6%(最初の1か月は年7.3%)ですが、当分の間は特例で下がっています(附則第3条の2)。
| 期間 | 納期限の翌日から1か月まで | 1か月を過ぎた分 |
|---|---|---|
| 2022年1月1日〜2025年12月31日 | 年2.4% | 年8.7% |
| 2026年1月1日〜12月31日 | 年2.8% | 年9.1% |
(神奈川県「延滞金・加算金」。特例の割合は毎年変わる)
延滞金は日数で計算します。たとえば、土地の減額を受けずに168,000円の通知を受け、納期限から92日後に納めると、延滞金はおよそ2,900円です(最初の31日を年2.8%、残り61日を年9.1%で当方が概算)。延滞金は、計算の基礎となる税額の1,000円未満を切り捨て、延滞金の額が1,000円未満なら0円、それ以上なら100円未満を切り捨てます(地方税法第20条の4の2)。
金額だけを見ると大きくありません。ただ、払えないまま放っておかないことが大事です。栃木県は、納期限までに納付できない場合は状況を確認する必要があるので県税事務所に問い合わせるよう案内しています。
罰則もあります。申告すべき事項について虚偽の申告をすると1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金(第73条の19)、申告をしないことで税を免れた場合は3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金などの定めがあります(第73条の30第3項)。
都道府県が独自に上乗せしている減免もある
法律の軽減とは別に、都道府県が条例で減免を設けていることがあります。たとえば東京都は、断熱・省エネ性能の高い「東京ゼロエミ住宅」を新築した場合、住宅の不動産取得税を減免しています。2024年10月1日から2029年3月31日までに設計確認申請をした住宅は、水準Aで10割、水準Bで8割、水準Cで5割の減免です(東京都主税局)。減免を受けるには、本人からの申請が必要です。
ほかの都道府県にも独自の制度があるかは、家を建てる都道府県の県税のページで確かめてください。この記事では全国の一覧は作っていません。
2027年3月末に期限が来る特例と、12月の税制改正大綱
この記事の計算は、期限つきの特例を前提にしています。
| 特例 | 期限 |
|---|---|
| 税率3%(本則4%):住宅と土地 | 2027年3月31日までの取得 |
| 宅地の課税標準2分の1 | 2027年3月31日までの取得 |
| 認定長期優良住宅の1,300万円控除 | 2031年3月31日までの新築 |
| 土地取得から3年以内の新築で土地の減額(本来2年) | 2031年3月31日までの土地の取得 |
(地方税法附則第11条の2・第11条の5・第11条第8項・第10条の3第2項)
税率3%と宅地の2分の1が延長されるかどうかは、2026年12月の令和9年度税制改正大綱で示されます。 まだ決まっていません。
延長されずに本則に戻った場合を、上の計算例で試算するとこうなります。土地の減額も税率を使って計算するので、減額の額も変わります(附則第11条の2第2項)。
| 特例あり(3%・宅地2分の1) | 特例が切れた場合(4%・2分の1なし) | |
|---|---|---|
| 建物(評価額1,332万円・120㎡) | 39,600円 | 52,800円 |
| 土地(評価額1,120万円・206㎡、減額あり) | 4,800円 | 13,000円 |
| 土地(減額なし) | 168,000円 | 448,000円 |
(当方計算。特例の延長の有無を予想するものではありません)
税率の特例は「取得」の日で区切られています(附則第11条の2)。注文住宅の建物は家を新築したときに取得するので、請負契約の日ではなく、完成の時期が2027年3月31日の前か後かで分かれます。2027年春に完成する予定の人は、大綱の結果を確かめてください。決まったら、この記事に追記します。
営業担当が、引渡しの説明で伝えておくこと
- ☐ 不動産取得税は都道府県の税。新築の家は、通知が引渡しから半年〜1年後に来ることがある
- ☐ 税額は評価額にかかる。建築費や売買価格ではない
- ☐ 建物は1,200万円控除(長期優良は1,300万円)。引いたあと66万円未満なら0円
- ☐ 土地の減額は、多くの県で申告(申請)が要る。期限と書類は県ごとに違う
- ☐ 土地を先に買った人は、土地の通知が先に来る。徴収猶予か、納付後の還付を申請する
- ☐ 土地の減額は、土地の取得から3年以内の新築が条件
- ☐ 納税通知書は登記上の住所に届く。新居に移ったら県税事務所に連絡する
- ☐ 2027年3月31日以後の取得は、12月の税制改正大綱で税率が変わるか確かめる

引渡しの日に「不動産取得税は、来年の夏ごろまでに通知が来ます。土地の減額の書類はこちらです」と一言添えるだけで、通知が届いたときの問い合わせがぐっと減ります。
まとめ
- 不動産取得税は、土地や家屋を取得したときに都道府県が1回だけかける税。新築の家は通知が半年〜1年後のことがある
- 税額は評価額×税率。2027年3月31日までの取得は税率3%、宅地は評価額の2分の1
- 建物は延床40㎡以上240㎡以下で1,200万円控除(認定長期優良住宅は1,300万円)。引いたあと66万円未満なら課税されない
- 土地は、税額から4万5,000円か「1㎡あたりの価格×1/2×床面積の2倍(200㎡まで)×3%」の多いほうを減額。土地の取得から3年以内の新築が条件
- 取得の申告の期限は都道府県で違う(東京都30日、神奈川県10日、大阪府20日、静岡県60日)。登記を申請すれば原則不要だが、土地の減額は申請が要る県が多い
- 延滞金は2026年中、最初の1か月が年2.8%、それ以降が年9.1%
- 税率3%と宅地の2分の1の延長は、2026年12月の大綱で示される
関連記事
- 新築の登記費用はいくら?表題・保存・抵当権の登録免許税と軽減
- 相続登記の義務化|親の家を相続したら3年以内、間に合わないときの相続人申告登記
- 建売住宅の諸費用はいくら?注文住宅と違うところを一覧に
- 中古住宅を買ってリフォームするお金|住宅ローン控除と補助金
- 新築の引き渡し後1年のお金のカレンダー|申告・税・保険の時期
- 注文住宅の諸費用はいくら?土地あり・土地なし別の一覧
- 省エネ基準とZEH水準で住宅ローン控除はどう違う?断熱・耐震の等級とお金
- 注文住宅の支払いはいつ、いくら?着工金・中間金と自己資金が要る時期の表
- 注文住宅と建売・マンションで、お金の流れはどう違うか|つなぎ融資が要る理由
- 頭金はいくら入れる?手元に残すお金から逆算する|頭金なしの実勢と金利の差
- 住宅ローン控除1年目の確定申告|必要書類と、つまずく所
出典
- e-Gov法令検索 地方税法(第20条の4の2、第73条の13〜第73条の32、附則第3条の2・第10条の3・第11条・第11条の2・第11条の5)
- e-Gov法令検索 地方税法施行令(第37条の16〜第37条の18)
- 東京都主税局「不動産取得税」
- 東京都主税局「東京ゼロエミ住宅の新築に対する不動産取得税の減免」
- 神奈川県「不動産取得税」
- 神奈川県「新築の場合の軽減措置」
- 神奈川県「延滞金・加算金」
- 大阪府「不動産の取得申告」
- 静岡県「不動産取得税の手続」
- 栃木県「不動産取得税Q&A」
- 青森県「不動産取得税 Q&A」
- 埼玉県「マイホームと税金(令和8年4月1日現在)」
- 財務省「令和8年度税制改正の大綱」(資産課税・地方税)
- e-Gov法令検索 不動産登記法(第47条)
本記事は2026年10月17日時点で公表されている法令と資料に基づいています。申告の期限・軽減の手続き・必要書類・納税通知書の時期は都道府県ごとに異なります。個別の税額と手続きは、不動産のある都道府県の所管の県税事務所(東京都は都税事務所)の窓口にご確認ください。
よくある質問
新築住宅の不動産取得税の通知は、いつ来ますか?
都道府県によって違い、全国共通の時期はありません。栃木県は、市町が家屋の評価をした新築なら新築した年の翌年の7月頃、青森県は新築後おおむね6か月〜1年後を目安にしています。引渡しのあとにお金を使い切らず、税額の分を残しておくと慌てずに済みます。
新築住宅の不動産取得税は、いくらになりますか?
建物は、都道府県が決めた評価額から1,200万円(認定長期優良住宅は1,300万円)を引き、3%をかけます。引いたあとが66万円未満なら課税されません。評価額1,332万円なら39,600円です。延床面積が40㎡以上240㎡以下であることが要件です。
軽減は、自分で申告しないと受けられませんか?
都道府県で扱いが違います。神奈川県と静岡県は、建物の軽減は登記を申請していれば原則として手続き不要ですが、土地の減額は申告書(申請書)の提出が必要です。埼玉県は、書類を添えて申告することで軽減されると案内しています。届いた通知書と、不動産のある都道府県の案内で確かめてください。
土地を先に買った場合、土地の不動産取得税はどうなりますか?
土地の取得から3年以内(2031年3月31日までに取得した土地)に要件を満たす住宅を新築すると、土地の税額が減額されます。家が建つ前に土地の通知が届いたら、徴収猶予を申請するか、いったん納めて新築後に還付を申請します。
納期限までに払えないと、どうなりますか?
納期限の翌日から延滞金がかかります。2026年中の割合は、最初の1か月が年2.8%、それ以降が年9.1%です(神奈川県の案内)。払えそうにないときは、納期限の前に、通知書を出した県税事務所(東京都は都税事務所)へ相談してください。



