先に結論
- 諸費用は、土地と建物の代金とは別に、多くを現金で払うお金です。税金・登記の報酬・ローンの手数料・保険料・仲介手数料などからなります
- 土地がある人(建物だけ)でも、建物の印紙税・登記・不動産取得税と、ローンの手数料・保証料・保険料はかかります
- 土地も買う人は、土地の印紙税・移転登記・不動産取得税・仲介手数料が上乗せされます。いちばん大きいのは、仲介で買うときの仲介手数料(上限は価格×3%+6万円に消費税)です
- 税金は法令で計算できます。新築住宅の不動産取得税は1,200万円の控除で0円になる場合があります
- ローンの手数料・保証料と保険料は金融機関・保険会社で数十万円単位で違います。固定の割合で見積もらず、自分の申込先の数字を入れます
- 印紙税・登録免許税・不動産取得税の軽減の多くは2027年3月31日まで。延長されるかどうかは2026年12月の税制改正大綱で示されます
注文住宅の予算は、建物と土地の代金で考えがちです。 ただ、契約書の印紙、登記、ローンの手数料、保険料といった諸費用は、その代金の外にあります。 しかも多くは、ローンではなく手元の現金で払います。
ここでは、諸費用を土地がある人(建物だけ)と、土地も買う人に分けて一覧にします。 税金は、当サイトで国税庁・法務局・都道府県の資料にあたり、税率と軽減の期限を確かめました。金融機関や保険会社で違う費用は、固定の数字にせず「幅」と「決まり方」で書きます。 最後に、土地と建物の価格、頭金、貯金を入れると、諸費用と払ったあとに残る貯金が出る計算ツールを置きました。
諸費用は、代金の外で、現金で払うお金
この記事でいう諸費用は、土地と建物の代金(売買契約・請負契約の金額)以外に、家を手に入れるためにかかるお金です。
諸費用を現金で考えておく理由
- 住宅ローンの資金は、原則として建物が完成してから出ます。完成前に払う印紙税や仲介手数料は、ローンの資金では払えません(理由はお金の流れの記事に書いています)
- 金融機関によっては諸費用も借入に含められますが、扱いは金融機関ごとに違います。この記事とツールでは、諸費用は貯金から払うとして計算します
建物の本体工事のほかにかかる外構や付帯工事は、建築会社の見積もりに入っているかどうかで扱いが変わります。この記事では、建築会社以外に払う費用を中心に並べ、見積もりの中身は最後に確かめ方だけを書きます。
土地がある人(建物だけ)の諸費用の一覧
親の土地に建てる場合や、土地をすでに持っている場合です。
| 費用 | 誰に払うか | 金額の決まり方 | 目安 |
|---|---|---|---|
| 印紙税(建物の請負契約書) | 国(収入印紙) | 請負契約の金額で決まる | 1,000万円超5,000万円以下なら1万円 |
| 印紙税(ローンの契約書) | 国(収入印紙) | 借入額で決まる | 1,000万円超5,000万円以下なら2万円 |
| 登録免許税(建物の所有権保存登記) | 国 | 建物の評価額×0.15% | 評価額1,000万円なら1.5万円 |
| 登録免許税(抵当権の設定登記) | 国 | 借入額×0.1% | 借入3,000万円なら3万円 |
| 建物表題登記の報酬 | 土地家屋調査士 | 事務所ごとに決める | アンケートの平均 91,740円(税抜) |
| 保存登記・抵当権設定の報酬 | 司法書士 | 事務所ごとに決める | アンケートの平均 29,060円・42,699円(税込) |
| 不動産取得税(建物) | 都道府県 | (評価額−1,200万円)×3% | 0円になる場合がある |
| ローンの事務手数料・保証料 | 金融機関・保証会社 | 金融機関の方式で決まる | 数万円〜借入額の2%台 |
| 火災保険・地震保険 | 保険会社 | 構造・所在地・補償・期間で決まる | 見積もりで確かめる |
(税は2026年10月15日時点の法令。報酬の出典は後の節)
土地を先に買ってから建てる人へ
土地を取得してから3年以内(2031年3月31日までに取得した土地。本来は2年)に住宅を新築すると、土地の不動産取得税が減額されます(神奈川県「新築住宅とその敷地の軽減措置」)。土地の税をすでに払っていれば、申告すると減額分が戻る扱いになります。申告の期限と方法は都道府県ごとに違うので、土地のある都道府県の県税事務所(東京都は都税事務所)で確かめてください。
土地も買う人で、上乗せされる諸費用
土地から探して買う場合は、上の表に次のものが加わります。
| 費用 | 誰に払うか | 金額の決まり方 | 目安 |
|---|---|---|---|
| 印紙税(土地の売買契約書) | 国(収入印紙) | 売買の金額で決まる | 1,000万円超5,000万円以下なら1万円 |
| 登録免許税(土地の所有権移転登記) | 国 | 土地の評価額×1.5% | 評価額1,000万円なら15万円 |
| 所有権移転登記の報酬 | 司法書士 | 事務所ごとに決める | アンケートの平均 56,678円(税込) |
| 不動産取得税(土地) | 都道府県 | 評価額×1/2×3%から減額 | 減額で0円や数千円になる場合がある |
| 仲介手数料 | 不動産会社 | 上限は法令(告示)で決まる | 上限は(価格×3%+6万円)×1.1。売主から直接買えば0円 |
| 固定資産税・都市計画税の精算 | 売主 | 売主との取り決め | 年税額を日割りにして払う場合がある |
| つなぎ融資の利息・手数料 | 金融機関 | 借りる額・日数・金融機関の条件 | 金融機関ごと |
土地を買う人の諸費用で、いちばん金額が動くのは仲介手数料です。 上限は売買価格で決まります。土地1,600万円なら上限は59.4万円です。不動産会社が売主の土地を直接買う場合は、仲介手数料はかかりません。
完成前に土地代金や着工金を払うときのつなぎ融資は、利息と手数料が別にかかります。条件は金融機関ごとに違うので、ここでは金額を書きません。いつ、どの支払いのために借りるのかは、注文住宅の支払いはいつ、いくら?で時系列に並べています。
印紙税は、契約書の金額で決まる
契約書に貼る収入印紙の額は、契約書に書かれた金額で決まります。 建物の請負契約書と土地の売買契約書は、2027年3月31日までに作成されたものは軽減された税額です(国税庁 No.7108)。ローンの契約書(金銭消費貸借契約書)には軽減がありません(国税庁 No.7140)。
| 契約書に書かれた金額 | 請負契約書・土地の売買契約書(軽減後) | ローンの契約書 |
|---|---|---|
| 500万円超〜1,000万円以下 | 5,000円 | 1万円 |
| 1,000万円超〜5,000万円以下 | 1万円 | 2万円 |
| 5,000万円超〜1億円以下 | 3万円 | 6万円 |
(国税庁 タックスアンサー No.7108・No.7140 から抜粋。令和8年4月1日現在法令等)
印紙税は「1通ごと」
印紙税は、作成した契約書1通ごとにかかります。建築会社と施主が1通ずつ持つなら2通分です。どちらがどの1通分を負担するかは、契約で決めます。この記事のツールは、施主が持つ1通分だけを数えています。
登録免許税は「評価額」に税率をかける
登記のときに国に納める税です。課税標準(税をかける元の額)は、建物の建築費や土地の売買価格ではありません。 固定資産課税台帳に登録された価格があればその価格、なければ登記官が認定した価額です(国税庁 No.7191)。
| 登記 | 本則の税率 | 住宅の軽減税率 | 軽減の期限 |
|---|---|---|---|
| 建物の所有権保存登記 | 0.4% | 0.15%(認定長期優良住宅・認定低炭素住宅は0.1%) | 2027年3月31日まで |
| 土地の所有権移転登記(売買) | 2.0% | 1.5% | 2029年3月31日まで |
| 抵当権の設定登記(住宅ローン) | 0.4% | 0.1% | 2027年3月31日まで |
(国税庁 タックスアンサー No.7191。令和8年4月1日現在法令等)
住宅用家屋の軽減を受けるには、床面積が50㎡以上であることや、新築後1年以内の登記であることなどの要件があります。登記を申請するときに、市区町村の証明書(住宅用家屋証明書)を付けます。国税庁は「登記した後で証明書を提出しても軽減税率の適用を受けられません」と書いています。
新築の建物は、法務局の基準表で額が決まる
完成したばかりの建物には、まだ固定資産課税台帳の価格がありません。そのため登記では、法務局ごとの「新築建物課税標準価格認定基準表」の1㎡あたりの単価×床面積が使われます。
令和6年度の表で木造の居宅を見ると、千葉地方法務局で100,000円、札幌法務局で111,000円、岐阜地方法務局で97,000円でした。延床面積110㎡なら、課税標準は約1,067万〜1,221万円です。保存登記の税額は、その0.15%で約1.6万〜1.8万円になります。
建築費が3,000万円でも4,000万円でも、木造の居宅なら、この単価と床面積で決まります。 建築費の0.15%で見積もると、多めに出ます。
土地は、固定資産税の評価額で決まる
土地の移転登記は、固定資産課税台帳の価格(固定資産税評価額)に1.5%をかけます。 総務省は、宅地の評価額は「地価公示価格などの7割を目途に」計算すると説明しています。ツールでは、土地の売買価格の7割を評価額の目安に置きました。実際の額は、売主から受け取る固定資産税の課税明細書や、市区町村の評価証明書で確かめられます。
不動産取得税は、新築住宅なら0円になる場合がある
土地や家屋を取得したときに、都道府県に納める税です。登記の有無にかかわらず課税されます(東京都主税局)。
新築住宅と土地の不動産取得税(2026年10月時点)
- 税率:土地と住宅は3%(本則4%。2027年3月31日までの取得)
- 宅地の課税標準:価格の2分の1(2027年3月31日までの取得)
- 新築住宅:価格から1,200万円を控除(認定長期優良住宅は1,300万円。2031年3月31日までの取得)。床面積40㎡以上240㎡以下が要件(2026年4月1日以降の取得。それより前は50㎡以上)
- 住宅の敷地:税額から「45,000円」と「土地1㎡当たりの価格×1/2×住宅の床面積の2倍(200㎡まで)×3%」の多いほうを減額
- 免税点:課税標準が土地16万円未満、新築家屋66万円未満なら課税されない(2026年4月1日以降の取得)。軽減後の額が免税点未満のときも課税されない
(東京都主税局「不動産取得税」、神奈川県「新築住宅とその敷地の軽減措置」、栃木県「不動産取得税Q&A」)
建物の評価額は、都道府県が固定資産評価基準で決めます。法務局の基準表とは別に決まりますが、目安として基準表の単価で置くと、延床110㎡の木造で約1,067万〜1,221万円です。1,200万円を引くと0円〜21万円ほどで、66万円の免税点に届きません。 この場合、建物の不動産取得税はかかりません。
延床120㎡で単価111,000円なら、評価額は1,332万円です。1,200万円を引いた132万円に3%をかけて、39,600円になります。床面積が広いほど、また評価が高いほど、税がかかりはじめます。
土地は、住宅の床面積に対して土地が広すぎなければ、減額でほぼ相殺されます。たとえば土地の評価額1,120万円・206㎡に床面積110㎡の家を建てると、計算上の税額16.8万円から約16.3万円が減額され、4,800円になります。
軽減は、申告や手続きをして受けるもの
不動産取得税の軽減は、要件を満たしていても都道府県への申告などの手続きが前提です。申告の期限と方法は都道府県の条例で決まります(東京都は取得から30日以内。登記を30日以内に申請した場合は原則不要)。入居後に届く通知と申告の時期は、新築の引き渡し後1年のお金のカレンダーにまとめています。
登記の報酬は、事務所ごとに違う
登記を専門家に頼むと、税とは別に報酬がかかります。報酬は事務所ごとに決めるもので、公定の額はありません。業界団体のアンケートの平均を目安として載せます。
| 業務 | 設例の条件 | 平均 |
|---|---|---|
| 建物表題登記(土地家屋調査士) | 木造2階建ての新築居宅 | 91,740円(税抜) |
| 所有権保存登記(司法書士) | 課税価格1,000万円の新築建物。住宅用家屋証明書の取得を含む | 29,060円(税込) |
| 抵当権設定登記(司法書士) | 土地1筆・建物1棟、債権額1,000万円 | 42,699円(税込) |
| 所有権移転登記・売買(司法書士) | 土地1筆・建物1棟、評価額の合計1,000万円 | 56,678円(税込) |
(日本土地家屋調査士会連合会「土地家屋調査士報酬ガイド」2025年度アンケート、日本司法書士会連合会「報酬に関するアンケート」2024年3月実施)
建物表題登記は、新築の建物を登記簿に初めて載せる登記です。建物の所在や床面積などを登記し、そのあとで所有権保存登記を行います。
アンケートの設例は条件が決まっています。売主との面識がない場合の本人確認、出張、物件の数で報酬は変わります。日本司法書士会連合会も、設問の報酬は参考例だとしています。
住宅ローンの諸費用は、金融機関で決まる
ここからは、金融機関・保険会社で金額が違う費用です。同じ借入額でも、数十万円の差がつきます。
事務手数料と保証料は、組み合わせで見る
| 方式 | 中身 | 借入3,000万円での例 |
|---|---|---|
| 定率型の手数料 | 借入額×一定の率(公表資料では2.2%や、1.1%〜1.43%の例があった) | 2.2%なら66万円 |
| 定額型の手数料+保証料(一括で前払い) | 手数料は数万円(33,000円の例があった)。保証料は借入額・期間・審査で決まる | 35年で融資額100万円あたり20,620円の例なら、保証料約62万円+手数料3.3万円 |
| 定額型の手数料+保証料(金利に上乗せ) | 保証料を払わず、金利を年0.1〜0.3%ほど上げる例があった | 最初に払うのは手数料の数万円。そのかわり毎月の返済が増える |
(金融機関の公表資料を当方で確認。特定の金融機関をすすめるものではありません)
最初に払う額が少ない方式が、総額で安いとは限りません。 保証料を金利に上乗せすると、借入の全期間にわたって利息が増えます。比べるときは、最初に払う額と、返済の総額の両方を並べます。方式ごとの総支払額を3,000万円・35年で計算した例は、住宅ローンの諸費用の比べ方にあります。
フラット35は保証料が要りません。融資手数料は取扱金融機関ごとに違い、物件の検査手数料が別にかかります(住宅金融支援機構【フラット35】ご利用条件)。
団信の費用は、金利の差で表れることがある
団体信用生命保険(団信。返済中に亡くなったときなどにローンの残りが保険金で払われる保険)の費用は、最初にまとめて払うのではなく、金利の差として表れる場合があります。フラット35は、加入する団信の種類などに応じて借入金利が変わる仕組みです。公表資料では、夫婦で加入する団信で年0.18%、3大疾病付の団信で年0.24%を金利に上乗せする例がありました。この記事では、団信を最初に払う諸費用には入れていません。申込先で、団信の種類ごとの金利と保険料の払い方を確かめてください。生命保険との重なりは、団信に入ったら、生命保険はいくら減らせるかに書いています。
火災保険と地震保険
補償の選び方・水災の考え方・保険金額の決め方は、新築の火災保険・地震保険の決め方にまとめています。
火災保険の保険料は、建物の構造、所在地、補償の範囲、保険期間で決まり、保険会社ごとに違います。公的な料率の表がないため、この記事では金額を書きません。見積もりを取って、その額で計算してください。
地震保険は、制度の決まりが公表されています(財務省)。
地震保険の決まり
- 保険金額は、火災保険の保険金額の30〜50%の範囲で決める。建物は5,000万円が限度
- 保険料は、建物の構造と所在地で決まる。保険金額1,000万円あたり1年で、7,300円〜41,100円(基本料率。令和4年10月1日以降に始まる契約)
- 建物の耐震等級などで10〜50%の割引がある。長期契約(2〜5年)は長期係数をかける
たとえば建物3,700万円で、地震保険の保険金額を30〜50%にすると、割引前の1年分は約8,100円〜76,000円です。所在地と構造でこれだけ幅が出ます。
見積もりの「別途」に隠れやすい費用
次の費用は、建築会社の見積もりに入っていることも、「別途」として外に出ていることもあります。金額を一律に置けないので、見積もりのどこに入っているかを確かめます。
見積もりで確かめたい費用
- 地盤調査・地盤改良:調査の結果で改良の要否と工法が決まる
- 上下水道の引き込み・加入金:自治体と敷地の状況で変わる
- 外構:駐車場・アプローチ・フェンス
- 地鎮祭・上棟の費用:行うかどうかから施主が決める
- 引っ越し・家具・家電・カーテン・照明
- 仮住まいの家賃(建て替えの場合)
- 住宅用家屋証明書の発行手数料・フラット35の物件検査手数料
外構と諸費用が予算から抜けやすい理由と、予算全体の組み立て方は、家づくりの予算は、希望から決めると足りなくなるに書いています。
自分の数字で、諸費用と残る貯金を出す
土地の有無、土地と建物の価格、頭金、今の貯金、毎月の生活費を入れると、諸費用の内訳の目安と、頭金と諸費用を払ったあとに残る貯金が出ます。「くわしく入れる」を開くと、延床面積・土地の面積・火災保険の見積額・そのほかの費用も入れられます。
入力した数字は、このページの中だけで計算します。どこにも送信・保存しません。
くわしく入れる(任意)
税の計算は2026年10月15日時点の法令によります。印紙税(契約書)と登録免許税(住宅用家屋)・不動産取得税(税率3%・宅地の2分の1)の軽減は、2027年3月31日までの措置です。登録免許税と不動産取得税の基になる「評価額」は、建物の価格や土地の売買価格ではありません。ここでは、建物は法務局の認定基準表(令和6年度・木造の居宅)の単価、土地は売買価格の7割と置いた目安です。認定長期優良住宅などの上乗せの軽減は入れていません。軽減を受けるには、床面積などの要件と申告・証明書の手続きが要ります。手数料・保証料・保険料は金融機関や保険会社で違うため、幅で出しています。
計算の前提
- 税金は2026年10月15日時点の法令で計算しています。評価額は、建物を法務局の基準表(令和6年度・木造の居宅)の単価97,000〜111,000円×延床面積、土地を売買価格×0.7と置いた目安です
- 借入額は「土地と建物の代金−頭金」としています。諸費用は貯金から払う前提です
- ローンの手数料・保証料は、少なめを「定額33,000円(保証料は金利に上乗せ)」、多めを「借入額の2.2%」または「33,000円+35年の保証料一括の例」の多いほうで出しています。保証料は審査でこれより高くなる場合があります
- 司法書士・土地家屋調査士の報酬は、アンケートの設例の平均を足した額です
- 認定長期優良住宅などの上乗せの軽減は入れていません
計算例:土地1,600万円・建物3,700万円の場合
ツールを開いたときの数字で、当サイトが計算しました。土地を買い、頭金300万円、借入5,000万円、貯金700万円、生活費月25万円、延床110㎡・土地206㎡の場合です。
| 費用 | 少なめ | 多め |
|---|---|---|
| 印紙税(請負・売買・ローンの3通) | 4万円 | 4万円 |
| 登録免許税(建物・土地・抵当権) | 23.4万円 | 23.6万円 |
| 司法書士・土地家屋調査士の報酬 | 22.9万円 | 22.9万円 |
| 不動産取得税(建物0円・土地4,800円) | 0.5万円 | 0.5万円 |
| 仲介手数料 | 0円 | 59.4万円 |
| ローンの事務手数料・保証料 | 3.3万円 | 110万円 |
| 地震保険(1年分・割引前) | 0.8万円 | 7.6万円 |
| 合計 | 約55万円 | 約228万円 |
(当方計算。火災保険と、見積もりの「別途」の費用は入っていません)
差の約173万円のうち、仲介手数料と、ローンの手数料・保証料で約166万円です。 税金と登記の報酬は、どちらでもほとんど変わりません。諸費用の見積もりを詰めるときは、この2つを先に確かめるのが近道です。
頭金300万円と諸費用を払うと、貯金700万円は172万〜345万円になります。生活費の6.8〜13.8か月分です。
実際にどのくらい自己資金を入れているか
住宅金融支援機構の「2025年度フラット35利用者調査」では、手持金(購入資金に充てた自己資金)は次のとおりでした。
| 住宅の種類 | 手持金の中央値 | 手持金の平均 |
|---|---|---|
| 注文住宅(土地は持っている) | 463万円 | 840万円 |
| 土地付注文住宅 | 119万円 | 481万円 |
(同調査の集計表から作成)
土地も買う人の手持金は、真ん中の人で119万円です。 調査に諸費用の定義はなく、諸費用がこの手持金に含まれるかどうかは書かれていません。手持金の分布や「なし」の割合は、住宅ローンは年収の何倍?に表があります。

頭金を多く入れたほうが、いいんじゃないの?

頭金を入れるほど借入は減ります。ただ、諸費用と引き渡し後の支払いは、そのあとに現金で来ます。 頭金を入れたあとに、どれだけ残るかを先に見ておきたいところです。
頭金にいくら回すかは、借入額と、手元に残す額の両方で決まります。返済の目安は「借りられる額」と「返せる額」は違うの計算ツールで出せます。
2027年3月末に期限が来る軽減
この記事の税額は、期限つきの軽減を前提にしています。
| 軽減 | 期限 |
|---|---|
| 請負契約書・不動産売買契約書の印紙税の軽減 | 2027年3月31日までに作成 |
| 登録免許税:住宅用家屋の保存登記0.15%・抵当権設定0.1%・認定住宅0.1% | 2027年3月31日まで |
| 不動産取得税:税率3%(本則4%)、宅地の課税標準2分の1 | 2027年3月31日までの取得 |
| 登録免許税:土地の売買による移転登記1.5% | 2029年3月31日まで |
| 不動産取得税:新築住宅の土地の減額(土地取得から3年以内の新築)、認定長期優良住宅の1,300万円控除 | 2031年3月31日まで |
2027年3月31日が期限のものが延長されるかどうかは、2026年12月の令和9年度税制改正大綱で示されます。 決まったら、この記事とツールの数字を直します。期限が切れたまま延長されなかった場合、たとえば印紙税は請負契約書3,700万円で1万円から2万円に、建物の保存登記は0.15%から0.4%に戻ります。
客先で諸費用の話をするときの注意
住宅会社の営業担当の方が、この記事の数字をお客様に示すときに確かめてほしいことです。
諸費用を示す前に
- 登録免許税・不動産取得税を、建築費や売買価格にかけていないか。課税標準は評価額です
- 「諸費用は総額の◯%」で済ませていないか。仲介手数料の有無と、ローンの手数料の方式で大きく変わります
- 軽減の期限と要件(床面積、住宅用家屋証明書、都道府県への申告)を添えたか
- 火災保険と「別途」の費用が、見積もりのどこにも入っていないままになっていないか
- 諸費用を払ったあとに、お客様の手元にいくら残るかを一緒に見たか
まとめ
- 諸費用は、土地と建物の代金の外で、多くを現金で払うお金
- 土地がある人も、建物の印紙税・登記・不動産取得税と、ローンの手数料・保証料・保険料はかかる
- 土地を買う人は、土地の印紙税・移転登記・不動産取得税・仲介手数料が上乗せされる。仲介手数料の上限は(価格×3%+6万円)×1.1
- 登録免許税と不動産取得税は、建築費や売買価格ではなく評価額にかかる。新築住宅の不動産取得税は0円になる場合がある
- 金額が大きく動くのは、仲介手数料と、ローンの手数料・保証料。申込先の数字で確かめる
- 印紙税・登録免許税・不動産取得税の軽減の多くは2027年3月31日まで。2026年12月の大綱で延長の有無が示される
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出典
- 国税庁 タックスアンサーNo.7108「不動産の譲渡、建設工事の請負に関する契約書に係る印紙税の軽減措置」
- 国税庁 タックスアンサーNo.7140「印紙税額の一覧表(その1)第1号文書から第4号文書まで」
- 国税庁 タックスアンサーNo.7191「登録免許税の税額表」
- 東京都主税局「不動産取得税」
- 神奈川県「不動産取得税(新築住宅とその敷地の軽減措置)」
- 栃木県「不動産取得税Q&A」
- 総務省「固定資産税」
- 千葉地方法務局「新築建物課税標準価格認定基準表(令和6年度)」(札幌・宇都宮・秋田・岐阜の各法務局の同じ表もあわせて確認)
- 宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額(大阪府の掲載)
- 日本司法書士会連合会「報酬アンケート結果(2024年3月実施)」
- 日本土地家屋調査士会連合会「土地家屋調査士報酬ガイド」
- 財務省「地震保険制度の概要」
- 財務省「地震保険の基本料率」
- 住宅金融支援機構【フラット35】ご利用条件
- 住宅金融支援機構「2025年度フラット35利用者調査」
本記事は2026年10月15日時点で公表されている法令と資料に基づいています。税額は評価額と要件によって変わり、手数料・保証料・保険料は金融機関・保険会社によって異なります。個別の税額は、所管の税務署・都道府県税事務所にご確認ください。ローンの費用は申し込む金融機関の窓口で、登記の報酬は依頼する司法書士・土地家屋調査士にご確認ください。
よくある質問
注文住宅の諸費用は、総額の何%くらいですか?
決まった割合はありません。税金は評価額や契約金額で、ローンの手数料・保証料は金融機関の方式で、仲介手数料は土地を仲介で買うかどうかで大きく変わります。当サイトの計算ツールの例(土地1,600万円・建物3,700万円・借入5,000万円)では、火災保険と見積もり外の費用を除いて約55万〜228万円、代金の1.0〜4.3%でした。
土地を持っている場合、諸費用は何が減りますか?
土地の売買契約書の印紙税、土地の所有権移転登記の登録免許税と司法書士報酬、土地の不動産取得税、土地の仲介手数料がかかりません。建物の印紙税・登記・不動産取得税と、ローンの手数料・保証料・保険料は、土地の有無にかかわらずかかります。
新築住宅の不動産取得税は、いくらかかりますか?
建物の評価額から1,200万円(認定長期優良住宅は1,300万円)を引いた額に3%をかけます。引いたあとの額が66万円未満なら課税されません(2026年4月1日以降の取得)。評価額は建築費ではなく、都道府県が固定資産評価基準で決める額です。延床面積が要件(40㎡以上240㎡以下)に入っている必要があります。
印紙税や登録免許税の軽減は、いつまでですか?
請負契約書・不動産売買契約書の印紙税の軽減と、住宅用家屋の登録免許税の軽減は、2027年3月31日までです。土地の売買による所有権移転登記の1.5%は2029年3月31日までです。延長されるかどうかは、2026年12月の税制改正大綱で示されます。



